研究課題/領域番号 |
01580217
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大橋 弘士 北海道大学, 工学部, 教授 (20001315)
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研究分担者 |
諸住 高 北海道大学, 名誉教授 (10001124)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 模擬クラッド / マグネタイト / ニッケルフェライト / コバルトフェライト / 生成と転換 / 溶解 / 化学除染 / データベース / クラッド / 原子炉水化学 / メスバウァ分光 / 原子炉一次冷却回路 / フェライト系酸化物 / 生成と変換 / デ-タベ-ス |
研究概要 |
実験と調査により、次のような研究成果を得た。 1.模擬クラッドの生成とキャラクタリゼーション:5種類の異なる方法によって組成の異なるマグネタイトを調製するとともに、水溶液中での150〜300℃におけるNi(OH)_2とCo(OH)_2に対する各種の鉄の酸化物および水酸化物の反応性を調べた。gamma-FeOOHのNi(OH)_2とCo(OH)_2に対する反応性は極めて高く、150〜250℃においていずれもNiFe_2O_4およびCoFe_2O_4を生成した。alpha-FeOOHとalpha-Fe_2O_3のNi(OH)_2に対する反応性は低かったが、微粒子状の alpha-FeOOHとalpha-Fe_2O_3はNi(OH)_2と反応することを見出した。Fe_3O_4はNi(OH)_2およびCo(OH)_2と反応しなかった。 2.マグネタイトの溶解反応機構:マグネタイトの溶解速度に対する溶解速度に対する溶液条件(pH、ヒドラジン濃度、EDTA濃度、温度)の影響を調べ、反応機構を推定した。ヒドラジンを含まない場合には、pH5〜10においてはマグネタイトの溶解は放物線則に従った。pH4では溶解反応は2段階に進行し、第1段階は放物線則、第2段階は時間指数2の速度則に従った。ヒドラジンを含む場合も反応は2段階に進行し、その濃度が0.001〜0.003mol dm^<-3>では第1段階は放物線則、第2段階は直線則となり、0.005〜0.010mol dm^<-3>では第1段階は直線則、第2段階は時間指数2の速度則に従った。 3.化学除染データベースの構築:水冷却型原子炉の冷却回路の化学除染に関連してクラッドの生成、転換、溶解、除染に関わるデータベースの構築を試みた。また、クラッド生成に関連する各種の鉄酸化物等の生成と転換過程およびスピネル化合物の生成について検索してみた結果を示した。また、クラッドに関わるデータの調査例として、クラッド挙動のモデリング、クラッドの放射化および冷却回路の除染につき検索した。
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