研究課題/領域番号 |
01580226
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森山 裕丈 京都大学, 工学部, 助教授 (90127150)
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研究分担者 |
吉田 紘二 京都大学, 工学部, 技官
森谷 公一 京都大学, 工学部, 技官 (50111943)
伊藤 靖彦 京都大学, 工学部, 教授 (20026066)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 白金族元素 / 不溶解残渣 / 高温化学 / 乾式法 / 回収 / アクチニド元素 / 熱力学 / 使用済燃料 |
研究概要 |
使用済燃料中の白金族元素を回収することは、天然資源の少ない我国にとってきわめて興味のある課題である。本研究においては、白金族元素を回収する手段としての、液体金属抽出法の技術的可能性を理論および実験の両面から検討した。 液体金属抽出法は一般に抽出剤とフラックスの二相からなる抽出システムで行うものであり、抽出剤とフラックスの組み合わせについては多くのものが考えられる。これらのすべてについて実験的検討を施すことは効率的ではなく、むしろ困難である。そこでまず、従来の知見に基づいて熱力学的モデルを考案し、実験的な検討に先立って、液体金属抽出法の性能を平衡論的な観点から予測した。ZnやSnなどの抽出剤について高い性能が予測された。 引き続いて、有望と考えられるいくつかの抽出システムの性能を実験的に検討した。理論的な検討の結果から、抽出剤としての液体金属の種類が重要であることが明らかとなったので、比較のため、フラックスをLiClーKClに統一し、液体金属の種類をZn、Cd、Sn、Pb、Bi等に変えて検討した。白金族元素の回収率と除染係数に関する実験の結果は熱力学モデルの予測と良く一致し、ZnやSnについての高い性能が確認された。 本研究の結果から、抽出剤の選択や抽出条件の設定を適切に行えば、液体金属抽出法は極めて高い性能を示すことが明らかとなった。液体金属抽出法は白金族元素を回収する手段として有効であり、今後の研究開発に値するものと結論できる。
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