研究課題/領域番号 |
01601009
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
浅井 冨雄 東京大学, 海洋研究所・海洋気象部門, 教授 (80025288)
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研究分担者 |
松野 太郎 東京大学, 理学部, 教授 (40037172)
光田 寧 京都大学, 防災研究所, 教授 (90027219)
高橋 劭 九州大学, 理学部, 教授 (20197742)
武田 喬男 名古屋大学, 水圏科学研究所, 教授 (60022604)
菊地 勝弘 北海道大学, 理学部, 教授 (80000793)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
1989年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
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キーワード | 豪雨 / クラウドクラスター(雲集団) / 中規模(メソ)気象擾乱 / メソ対流系 / 中間規模低気圧 / 梅雨 / レーダー / 数値予報 |
研究概要 |
1.研究目的(1)梅雨前線帯に形成する中間規模低気圧の動的構造と発達機構に関して、1987年7月18ー20日、日本列島沿いに発達しながら通過した中間規模低気圧の定量的解析と数値シュミレーションを行った。この低気圧は活発な積乱雲群による強い降水を伴い、降水域上空には強い熱源が見い出され、1階建の鉛直循環を形成し、対流圏下層に低気圧性渦度、上層に高気圧性渦度が発達した。更に東へ傾斜した浅いトラフ、低気圧中心の南側の850ー700mbに付近に風速20ms^<-1>に達する下層ジェットが認められた。 2.研究目的(2)低気圧域における中規模降雨セル群の分布と消長・移動に関して、1988年7月6ー19日に実施された特別観測資料に基づく解析が行われた。とりわけ7月17日に九州付近で観測されたクラウドクラスターと降水セル群の実態解明に主力が注がれた。17日朝鮮半島南部から九州北西部に上陸し、しばらく九州に停滞した後九州南東海上にぬけ衰弱した〜200kmの水平規模をもつクラウドクラスターについてその立体構造と熱・水収支を解析した。強い降水を伴う個々の対流セルは数10分の寿命で生成・消減をくりかえしながら、世代交替をしつつ、より大きな寿命の長いクラウドクラスターを形成している。一方、新しい対流セルの生成域がその進行方向、或は一般風の鉛直シアーの風下側であったり風上側であったりする。その結果、クラウドクラスターの形成や移動にも差異が生ずる。さらに複数ドップラーレーダー観測により、降水セル群の形成・維持・移動が解析された。 3.特別観測期間中について、微細格子モデルを用い豪雨の予報実験を行なった。中間規模低気圧の形成の移動についてよい再現性が認められた、しかし低気圧域内の雨域の移動・停滞・雨量等の予測にはモデルに導入すべき物理過程や初期値の設定など今後の改良に待たねばならない。
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