研究課題/領域番号 |
01601024
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安藤 雅孝 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80027292)
|
研究分担者 |
平田 隆幸 筑波大学, 物理工学系, 助手 (20202278)
寒川 旭 地質調査所, 大阪出張所, 主任研究官
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 活断層 / 繰返し間隔 / 地震発生危険度 / 発掘調査 / 直下型地震 / 都市耐震 |
研究概要 |
研究の目的 この研究の目的は、(1)都市直下型地震の源である活断層の活動周期・過去の地震の発生時期に関する最新の地学データをまとめ、(2)地震発生の期待値の定量的評価方法を確立し(3)これらの結果を基に、具体的な活断層の地震の発生時期、現在の地震発生危険度、信頼性を推定することにある。 研究の必要性 活断層上の大地震の発生間隔はきわめて長い。第一級の活断層である中央構造線や山崎断層ですら1500ー2000年である。従来、活断層が発見されると明日にでも地震が起こるような印象を与えたが、これは誤りである。昭和53年度より活断層の発掘調査(40ケ所以上)が始められ、活断層の繰り返し間隔、最新の地震の発生時期、次に起こる地震の時期などを自然から直接読み取り推定する試みが行われてきた。この結果、(1)「活断層に起こる地震の繰り返し間隔は1,000年から10,000年と長く」、(2)「その間隔は同一断層上ではほぼ同じである」などが明きらかにされ、地震危険度を考える上での重要な境界条件を与えた。例えば、1891年濃尾地震を引き起こした活断層は安全期にあり、A.D.400年頃に地震が起きて以来活動していない中央構造線は危険期にあるなどが分かった。しかしこれら貴重な地学データは、残念ながら都市の震災危険度評価に生かされていない。この原因は、(1)活断層データが地質・地形「用語」で書かれているため一般に理解されにくいこと、(2)一部データが未発表であること、などである。このような質の高いデータが活用されず放置されるのは、自然災害研究の立場から看過できない。我々は、このような点から、活断層発生年代データを統一した基準で定量的に表現し直し、これを基に地震危険度推定の新しい方法を提案する。 成果 活断層上の大地震に関する発掘調査等のデータはまとめられ、いくつかのパラメターで定量的に表現される。これらは図表・地図上にもまとめられる。上記断層を含む全国20の活断層の大地震発生期待値(信頼度も含め)を求め、主要都市の地震危険度を定量的に推定した。
|