研究課題/領域番号 |
01602001
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
青木 正敏 北海道大学, 農学部, 助教授 (60081569)
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研究分担者 |
三宅 博 東京農工大学, 農学部, 助教授 (60134798)
松尾 芳雄 農林水産省, 農業工学研究所・農村整備部, 主任研究員 (10150327)
田中 夕美子 北海道大学, 農学部・附属苫小牧地方演習林, 技官(教務職員)
谷 宏 北海道大学, 農学部, 助手 (80142701)
堀口 郁夫 北海道大学, 農学部, 教授 (10001439)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1989年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 都市圏 / 生産緑地 / 大気浄化機能 / 評価モデル / CO_2濃度 / SO_2浄化量 / NO_2浄化量 / 都道府県別 |
研究概要 |
生産緑地のもつ都市環境の改善機能を定量的に評価・予測する方法を検討し、以下の結果を得た。 1.札幌市をケーススタディとして、都市のCO_2濃度上昇およびCO_2放出量の評価方法を検討した。札幌市内の9月〜12月のCO_2濃度日平均値は約380〜400ppmであり、大阪府堺市での1979年の値と比較して約30ppm増大している。9月の日平均値の田園地区と都心部との差は22ppmにもおよんでいた。昼間においては都心部は田園地区よりも30ppm以上も高かった。このように、緑地のもつ都市のCO_2濃度上昇緩和機能が大きいことが示された。都心部では、1500mの大気上空までも、CO_2濃度が3〜4ppm高まっていることがわかった。1989年11月3日の昼間の都心でのCO_2放出速度の平均値は3.6〜5.8gCO_2・m^<-2>・h^<-1>と評価され、相当な量のCO_2が、昼・夜とも、都心部から放出されていることがわかった。 2.昨年度に開発したモデル式を用い、都道府県別および日本全国のCO_2吸収能、SO_2およびNO_2浄化量を算出・図化した。日本全体では、化石燃料の燃焼によるCO_2総排出量の約50%が、緑地の純生産によって吸収されると見積られた。SO_2ガス吸収量については、最高は奈良県の22.6、最低は島根県の4.1KgSO_2/ha/yであった。日本全体ではSO_2は416kt、NO_2は328ktが緑地によって吸収され、浄化されると見積られた。 3.2.と同様に、東京都の1980年と1985年の単位面積当りSO_2・NO_2浄化量、人口百人当りSO_2・NO_2浄化量量等を算出・図化した。都心とその隣接部での人口増、すなわち生産緑地の減少、による急激な吸収量低下が認められた。
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