研究課題/領域番号 |
01602003
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
四ツ柳 隆夫 東北大学, 工学部, 教授 (00001199)
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研究分担者 |
松下 秀鶴 国立公衆衛生院, 環境衛生部, 部長 (30124407)
鈴木 務 電気通信大学, 工学部, 教授 (10017311)
白井 恒雄 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (10051393)
園田 恭一 東京大学, 医学部, 教授 (20009898)
高木 誠 九州大学, 工学部, 教授 (90037739)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1989年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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キーワード | 高密度生活空間 / 都市環境 / 環境計測法 / 発ガン性物質 / 集合住宅増改築問題 / 大気分析 / 簡易計測法 / 景観指標 |
研究概要 |
都市における高密度生活空間の環境質の快適性は、人工を加えた自然環境と人間自体及びその創造物(ハードとしての建物などの都市構造体と、人間関係や知的創造物を含む)を合わせた総体として評価されなければならない。このような視点から、これを自然科学的な面から計測する方法と、社会科学な側面から評価する方法の双方に関する開発を行った。自然科学的手法としては、都市大気の健全性を評価するため指標として、ng/m^3レベルのバナジウム(化石燃料起源)を計測する方法(高速液体クロマトグラフィー[HPLC])が優れた能力を持つことを明らかにした。都市大気中のタイヤトレッド(交通起源)と超微量アンモニア(インドフェノール改良法)、屋内空間における発ガン物質の数時間単位の動態(自動化マルチカラム螢光検出HPLC)、を計測評価する手法、人体に対する電磁場の影響を非侵襲で遠隔評価できるマイクロ波センサシステム、等をそれぞれ開発した。また、簡易分析法としては、交流センサシステムの化学修飾による高機能化を進めるとともに、新たに、イオン交換樹脂を用いるアルデヒド等の親水性気体状物質の計測法を開発した。生活空間を評価する社会科学的アプローチとしては、人的環境の住良さ感の構成要素について検討し、「近隣との良好な関係」と「地域住民への信頼」という2つの領域にまたがる依存性と、「危機発生時のサポートのあり方」への依存性が少ないことを明らかにした。また、高密度生活空間の法学的、社会学的研究を通して、集合住宅の増改築における区分所有者の合意形成のプロセスと経済的諸問題、分譲マンションに於ける管理の崩壊の問題、等この種の空間が抱える重大な問題点を明らかにした。都市景観の快適性を、都市風景画に見られる景観構成要素(水辺、道、緑、建物等人工物)を通して解析し、これらに基いて景観評価指標を設定して良好な結果を得た。
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