研究課題/領域番号 |
01602009
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
茅野 充男 東京大学, 農学部, 教授 (10007677)
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研究分担者 |
鈴木 和夫 国立公害研究所, 環境保健部, 室長 (90109918)
斎藤 寛 長崎大学, 医学部, 教授 (80004901)
小畑 仁 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (70024594)
中原 英臣 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (10056997)
森 忠洋 島根大学, 農学部, 教授 (20166359)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
1989年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
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キーワード | 重金属耐性 / 水銀 / カドミウム / 亜鉛 / メタロチオネイン / β_2マイクログロブリン / 活性汚泥 / ICP-MS |
研究概要 |
本研究の目的は、バイオテクノロジーで培われた技術を応用して、重金属を多く蓄積したり排除してりする重金属特異反応生物を検索し、その育成を図り、人間ー環境系における重金属の循環を合理的にしようとするものである。重金属循環に関わる生物種によって微生物、植物、ヒト・動物グループに分かれて検討した。 微生物グループでは、各種の重金属耐性菌を発見した。本年度水銀耐性菌の水銀気化能を迅速に検出する方法が開発された結果、今までに発見された水銀耐性菌はすべて水銀気化能を持つことが明らかにされた。また微生物による環境浄化の具体的方法として、下水処理時に発生する汚泥に着目し、汚泥中の亜鉛濃度を制御するため、下水処理プラント内での、SRT(汚泥滞留時間)の制御が有効であることを認めた。 植物グループでは重金属特異反応機構としてのメタロチオネインの誘導生成が検討され、従来動物にしか存在しないと考えられていたメタロチオネイン(クラスI)のマメ科植物体内での存在が明らかにされた。またクラスIIIメタロチオネインの微量定量法が開発され、植物のレスポンスによる重金属汚染の高感度検出が可能となった。またICPーMSによる重金属超微量分析の条件が確立された。 ヒト・動物グループでは、重金属の呼吸器を通しての曝露が毒性が強く危険であることが分かり、銀の肺毒性がカドミウムと亜鉛の中間にくることが明かとなった。さらにイットリウむの肺における半減期が著しく長いことが認められた。また一旦重金属で昌されたヒト尿細管の機能は汚染除去後も回復せず、尿細管機能異常群の死亡率が有意に高いことが認められた。
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