研究課題/領域番号 |
01602037
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
志賀 健 大阪大学, 医学部, 教授 (10028350)
|
研究分担者 |
松本 伍良 北海道工業大学, 教授 (20001670)
谷本 能文 金沢大学, 薬学部, 助教授 (10110743)
前田 豊 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90027425)
宮本 博司 徳島大学, 医学部, 教授 (50088514)
伊達 宗行 大阪大学, 理学部, 教授 (80028076)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
1989年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
|
キーワード | 磁場 / 電場 / 血流 / 赤血球 / フィブリン / 培養細胞 / 毛髪 / 安全基準 |
研究概要 |
磁場・電場の生体影響研究は最近になってかなりの広がりを見せてきたが、その中で本研究班の特徴は、 (1)学際的な協力関係のもと、(2)生体の素反応についての物性的な視点に立ち、(3)曝露強度ー反応量関係の定量的検討を行った点である。本班の成果の主なものを以下に挙げる。 (A)血液中の赤血球挙動に対する磁場効果:1T前後の不均一磁場下で常磁性赤血球の牽引が確立され(志賀ら)、引続き3ー4Tの均一磁場中での反磁性赤血球の配向が明らかになり(伊達ら)、いずれも通俗解説で強調されているようなローレンツ力による効果とは異なるメカニズムによることを確かめた。現行の磁場安全基準が職業人について低目に抑えられている1つの根拠として、脱酸素化した鎌状赤血球の磁場内配向の実験があるが、実験・理論共に未完成であり、血流と磁場との関係を明確に示した点は本研究の一つの成果である。 (B)ヒト・培養Tリンパ球の増殖抑制が、6.3T定常磁場で検出された(法村)。これは今後も追求すべき課題である。培養細胞の膜輸送について定常磁場1.6Tまで磁場効果は検出できなかった(宮本)。 (C)ラジカル対を中間体とする系の反応速度は磁場によって変化する(谷本)、しかしヘム蛋白と酸素の関係する反応系については現在のところ磁場効果が検出されなかった(飯塚)。 (D)電界の安全基準に関連して、周辺環境の湿度による生体作用の変動(松本ら)も従来の考えの盲点をつく結果である。 (E)このほか、フィブリン形成に及ぼす強磁場の効果(東ら)、生体内の強磁性体に関する研究(前田)が行われた。
|