研究課題/領域番号 |
01602044
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
舩橋 晴俊 法政大学, 社会学部, 教授 (30130751)
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研究分担者 |
長谷川 公一 東北大学, 教養部, 助教授 (00164814)
梶田 孝道 津田塾大学, 学芸学部, 助教授 (10133357)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 新幹線公害 / 社会的ジレンマ / 集合財 / 合理性の背理 / 受益圏と受苦圏 / むつ小川原開発 / 意志決定 / 環境アセスメント |
研究概要 |
本年度は以下の諸研究を行った。 (1)新幹線公害対策の日仏比較 日本及びフランスの新幹線公害問題についての実証的研究は、当グループが数年来、取り組んで来た課題であるが、今年度は日仏比較という視点から今までの研究を論文にまとめることができた。フランスでは日本より優れた新幹線公害対策が可能となっている。環境アセスメント制度を含む意志決定制度のちがいが、どのようにして公害対策の格差を生み出しているかを、社会学的行為論とりわけ「戦略分析」の視点から掘り下げて検討した。 (2)環境破壊のメカニズムとしての「社会的ジレンマ」の研究 社会学理論が環境問題の解明に貢献しうる最も有望な道の一つとして「社会的ジレンマ論」がある。社会的ジレンマ論は、「集合財を焦点にした合理性の背理」に注目することにより、環境問題の悪化の社会的メカニズムを解明することを目指す。個別の環境問題に結びつく形で、社会的ジレンマ論を具体性の高い水準で体系的に展開することを試み、その最初の成果を報告書にとりまとめた。 (3)むつ小川原開発問題の事例研究 現代日本の大規模開発の代表例として、むつ小川原開発がある。この問題については、青森県の世論を二分するようような厳しい地域紛争が続いているとともに、核燃料サイクルの受け入れの是非が焦点となっていることから、その帰結は日本体のエネルギー政策の動向にも深刻な影響を与えると考えられる。今年度は、意志決定過程,社会的合意形成の可能性,受益圏と受苦圏の構造等に中心関心を置きながら、8月に現地調査を行うとともに、意志決定過程にかかわる基礎資料の系統的収集を行った。
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