研究課題/領域番号 |
01603013
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
越島 哲夫 京都大学, 木材研究所, 教授 (00109068)
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研究分担者 |
松野 隆一 京都大学, 農学部, 教授 (30032931)
桑原 正章 香川大学, 農学部, 教授 (40035978)
沢田 達郎 金沢大学, 工学部, 教授 (80019728)
笹谷 宜志 北海道大学, 農学部, 教授 (80001410)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
20,900千円 (直接経費: 20,900千円)
1989年度: 20,900千円 (直接経費: 20,900千円)
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キーワード | マイクロ波加熱 / ニトロベンゼン酸化 / リグニナーゼ / 爆砕 / 常圧加溶媒分解 / Clostvidium属細菌 / レーザー光線 |
研究概要 |
木材・竹・イネワラの主体であるリグノセルロースを酵素で糖化・醗酵させ液体燃料へ変換するときに必要な前処理効果を明らかにし、有効な方法へ発展させることを目的とした。1.マイクロ波照射によるリグノセルロース前処理(越島哲夫):マイクロ波加熱はスチーム加熱に比べセルロースの分解が20℃低温から始まり、リグニンの低分子化も急速に進む。ニトロベンゼン酸化によりバニリンに変化するβーOー4結合グアイヤシル構造の多いリグニンを含む広葉樹は細孔生成量少く、本構造が少いものほど低分子化が進み易く細孔生成量も大であった。2.爆砕によるリグノセルロース前処理(沢田達郎):爆砕による前処理の省エネルギー化をはかるため2段爆砕装置を開発した。このとき消費エネルギーに対する糖化率の比Jを最大にする条件は蒸気圧2.0MPa、蒸煮時間2minであり、そのときJ=15×10^<ー3>kal^<ー1>に達した。3.加溶媒分解による脱リグニンとリグニンの液体燃料化(佐野嘉拓・笹谷宜志):1.4〜1.6%硫酸を触媒とし大気圧下で90%酢酸と加熱することにより脱リグニンを行う方法でMw1300のリグニンが約20%得られる。発熱量6100、水素化分解後は8200kcal/kgであった。4.遺伝子工学的に育種された担子菌による脱リグニン(桑原正章):UV照射によりPhanerochaete chrysosporiumから得られた変異株は親株より100倍高いリグニナーゼ生産能をもつ。本酵素遺伝子DNAをプローブとして種々の担子菌をスクリーニングし、20倍強い酵素活性をもつヤケイロタケを見いだした。5.農林産資源から得たリグニンを炭素源とするアルコール発酵(松野隆一):各種リグニンモデル化合物をClostridium属細菌により資化・アルコール発酵させその条件を検討した。6.炭酸ガスレーザーを用いるリグノセルロースの液化(東順一):セルロース、デンプン、β1→3グルカンにレーザー照射した結果、1,6ーアンヒドロ糖を還元末端にもつオリゴ糖が得られた。
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