研究課題/領域番号 |
01603506
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
松永 利昭 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (40006309)
|
研究分担者 |
菅原 勝康 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (60154457)
布田 潔 秋田大学, 鉱山学部, 講師 (80181428)
菅原 拓男 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (10006679)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1989年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | hydropyrolysis of coal / rapid hydropyrolysis / desulfurization of coal / volatile matter / catalytic reforming / pillared clay compounds |
研究概要 |
せきたんの急速熱分解による揮発分の収率の増加、水素化熱分解過程における効率的な脱硫とそれによる燃料のクリ-ン化、さらに、揮発分のより有用な生成物への改質という観点から、本研究においては、以下の3項目につき検討し、下記のような実績を得た。 (1)石炭の急速熱分解特性 粒子落下型急速熱分解装置により、常圧水素気流中、平均昇温速度600K/s、最高温度960℃の条件下で7種類の石炭につき熱分解を行ない、通常の工業分析により得られる揮発分の1.1倍から2.0倍の揮発分が得られること、熱分解初期における揮発分放出速度定数と内部表面積の増加率は比例関係にあることを見出した。 (2)石炭の急速熱分解反応における形態別硫黄の挙動 上記熱分解時における各種形態別硫黄の挙動を調べ、その速度過程の詳細を検討した。すなわち、硫黄含量及び形態の異なる上記7種の生誕についての結果より、石炭の急速水素化熱分解処理は特に有機硫黄の脱硫に適していること、また、揮発分放出速度の大きい石炭ほどタ-ル及びガス中への有機硫黄の移行速度が大きく、特に、タ-ルへの移行速度が揮発分放出速度とともに直線的に増加することを明らかにした。 3.石炭揮発性成分のその場接触改質 大同炭等数種の石炭につき、常圧流通型熱天秤反応装置を用いて、水素気流中、10K/minの低速昇温下600℃まで昇温したとき生成する低温揮発性成分を、直ちに独自に温度制御した触媒層に導いて“その場"接触改質を行い、BTX等の液状成分の生成状況を調べ、モンモリロナイトを基体とするチタニア架橋粘土層間化合物を用いたときのBTXの収率は触媒/石炭比に対し単調に増加し、触媒量の多い所ではほぼHYゼオライトに匹敵する触媒活性を持つこと、かつ、この触媒上でのコ-ク析出をかなり低く抑え得ることを明らかにした。
|