研究課題/領域番号 |
01603526
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
浜川 圭弘 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (10029407)
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研究分担者 |
高倉 秀行 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (30112022)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1989年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | タンデム型太陽電池 / アモルファスシリコン太陽電池 / 多結晶シリコン太陽電池 / グラフォエピタキシ- |
研究概要 |
タンデム型太陽電池として最も高い効率が期待されるa-Si/x-Si系タンデム太陽電池の高効率化について、実用上フィ-ジブルな17%以上の効率を得ることを目的として研究を推進した。またボトムセル用Si薄膜基板製造を目指したグラフォエピタキシについても、昨年度に続き研究を行った。 まず2端子セルについて、熱拡散法により作製したn-on-p poly-Siを用いタンデムセルの作製を行った。このボトムセル上に、n-μc-Siバッファ層とし、さらにa-Siをp-i-nの順で堆積した。a-Siの堆積温度を250℃とし、透明電極の堆積条件を最適化したところ、変換効率として15.03%が得られた。ところで、s-Siとc-Siは、両材料の屈折率がほぼ等しいため、a-Si内での光閉じ込め効果が利用できず、十分高い光電流密度が得られていない。これを改善するため、両セル間に適当な反射膜を挿入して、膜内での多重光反射により、a-Si基礎吸収端波長帯でのみ光反射を大きくする選択反射膜を提案し、ITO膜を用いた場合の膜厚の最適条件を理論および実験より検討した。またその効果を確認する実験を行い、10%程度の光電流の増加が期待できることを明らかにした。 また、タンデムセルのもう一つの構造である4端子接続型タンデム太陽電池の最適化研究を行った。ボトムセルは、多結晶基板を用いて作製することとし、a-SiCをベ-スとした低抵抗広禁止帯幅エミッタとのヘテロ接合構造とした。このa-SiC膜はECR-CVD法によって低温で形成できるため、接合形成時に於ける熱処理過程でのグレインバウンダリの活性化を避けることが可能となり、15.4%(AM1,100mW/cm^2)の変換効率が得られた。トップセルは、ガラス/TCO基板上にp-i-nの順で堆積したa-SiC/a-Siヘテロ接合セル構成とした。トップセル用基板としてフラットTCO基板を用いて光の散乱を押さえた結果、4端子デバイスの変換効率として16.8%が得られた。
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