研究課題/領域番号 |
01603527
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉野 勝美 大阪大学, 工学部, 教授 (70029205)
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研究分担者 |
松原 一郎 大阪大学, 工学部, 講師 (30029128)
尾崎 雅則 大阪大学, 工学部, 助手 (50204186)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1989年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 超電導 / 超電導機器 / 電気絶縁 / 極低温電気絶縁 / 超高延伸 / 共役系高分子 / ポリエチレン / ポリプロピレン |
研究概要 |
(1)超高延伸ポリエチレン、ポリプロピレンの極低温絶縁材料としての性質を調べ下記の様な知見を得た。 電気伝導、誘電体損、絶縁破壊強度を含めてこれら超高延伸高分子の電気的性質は優れているが、特にポリエチレン、ポリ船ロピレン共に機械的破断強度、弾性率等は室温、液体窒素温度いずれにおいても超高延伸によって飛躍的に上昇する。靱性はプロピレンに於ても5倍程度のロ-ル延伸で極めて小さくなり、超電導材料、金属材料等との寸法変化を延伸比を制御する事によりマッチングさせる事がでる。 超高延伸ポリエチレン、ポリプロピレン等の延伸方向の機械的特性が極めて良くなるのに対し、垂直方向の強度等は逆に少し低下するので、異方向に延伸した超高延伸フィルムの複合化を行った。複合化は融点以下の温度でのホットプレスで行ったが、その温度が特性に大きく影響を与える。温度を適切に設定すれば、末延伸フィルムに比べて、いずれの方向の機械ストレスに対しても高い破壊強度、弾性可能である事がわかった。 (2)共役系高分子の極低温絶縁材料としての応用を検討した。 高分子主鎖がπ結合からなる共役系高分子のうち禁止帯幅が2eV以上あるポリチオフェン、ポリパラフェニレンビニレン及びそれらの誘導体も禁止帯幅は2eV以上であり、液体窒素温度で充分な絶縁抵抗と破壊電界を有している。機械的強度も優れているが、特に延伸により著しく上昇する。延伸による改善は冷却による収縮率の低下にも現れるが、もともと高い熱拡散係数も更に高くなる。ポリβ-アルキルチオフェン、ポリパラジメトキシフェニレンビニレン、ポリアルキルフルオレン等も極低温絶縁特性が良好で、成膜性、成形性等からも期待できる。
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