研究課題/領域番号 |
01603535
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松重 和美 九州大学, 工学部, 助教授 (80091362)
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研究分担者 |
堀内 俊寿 九州大学, 工学部, 教務員
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1989年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 有機強誘電体 / 光電効果 / 異常光起電力効果 / 電荷注入 / 薄膜 / 真空蒸着 / 高効率化 / 高分子 |
研究概要 |
本年度は有機強誘電体薄膜の異常光起電力効果を利用した光電交換の高効率化に関し、下記の成果を得た。 (1)電荷注入層との複合化による高効率化: 高分子および有機薄膜において発生する光電流値は非常に低い。その一因は光照射時に生成するキャリア数が少ないことにあると考えられる。そこで、高分子強誘電体薄膜試料の上に電荷注入層としてSe膜を積層した試料を作製したところ、APV電流値は積層しない場合と比べて数倍と上昇した。また、開放端電圧値も数分以内に採用した測定系の限界値である120Vに達した。また、積層試料を数枚更に積層すれば、数百〜千Vと超高圧の光誘起電圧の発生も可能と考えられ、この光電セルは、高電圧のみを必要とする用途には十分実用化の可能性があることを示唆する。 (2)平行光入射法による高効率化: 通常の薄膜試料面に対して垂直方向から光を入射する方法では光吸収効率は極端に悪い。そこで、膜面に平行方向から光を照射する方法を採用した結果、APV電流の照射単位面積当りの値は垂直光入射法に較べ、約千倍も向上することがわかった。その一因として、この異常光起電力効果では光電変換機能は試料内部全域で発生するという発現機構が考えられる。 (3)電界下真空蒸着法による超薄膜光電変換素子作製の可能性: 有機材料における光電変換機能の格段の向上を目指すには、高度の分子配向および構造制御が不可欠であると考えられる。そこで、真空蒸着装置および高電界印加可能試料セルを用いてPVDFの真空蒸着を試みた。その結果、電界無印可では非極性のα型結晶が生成するのに対し、蒸着過程で直流の高電界を印可することにより自発分極を有するβ型結晶の分子配向試料が生成すること、作製した超薄膜試料は明確な圧電・焦電性を示すことを確認した。
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