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Geを含む有機超伝導体ドナーの合成と物性研究

研究課題

研究課題/領域番号 01604003
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

友田 修司  東京大学, 教養学部, 助教授 (30092282)

研究分担者 薬師 久弥  分子科学研究所, 教授 (20011695)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード有機超伝導体 / 有機セレン化合物 / テトラチアフルバレン
研究概要

本年度は目的化合物合成に向けての基礎固めと位置づけて、目的の反応および、これまであまり研究例のない有機セレンおよび有機ゲルマニウム化合物の合成と構造に関する検討も含めて幅広く研究を行った。これまでのところ目的化合物は得られていないが、テトラカルコゲノゲルマン骨格を持つ新しいスピロπー共役系を有する非常に興味深い化合物の合成に偶然成功し、結晶構造解析を行った。
GeーSe結合に関する情報を得るため、ジセレノゲルマシクロヘキサン誘導体の結晶構造解析を行ったところ、対称なtwist-boat配座であることが判明した。500MHzNMRにより溶液中でも同様のtwist-boat配座のみをとっていることを確認した。溶液中で100%twist-boat配座をとっている6員環の最初の例である(配座変換活性化エンタルピー;7.74kCal/mol)。GeーSe結合の特殊性を顕著に示す例として興味深い。セレン原子の孤立電子対が特殊な役割を演じている可能性があり、ヘテロ原子系が示す珍しい例として興味がもたれる。
新規化合物スピロ型テトラカルコゲノゲルマンの合成:目的の反応について様々なセレンユニット及びゲルマニウム化合物を検討したところ、ゲルマニウムを中心とする硫黄またはセレンのスピロ型4配位化合物と推定される新規化合物が得られた。この種の化合物は2このカルコゲン原子が互いに直交しているため、結晶内で2次元的なカルコゲン原子同士の分子間接触が可能であり、新しいタイプの導電性物質として興味がもたれ、ゲルマニウム原子の代わりにスズを含む誘導体なども含めて合成と物性研究の可能性を今後追及して行きたい。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 友田修司: "ジアルキル(フェニルセレノ)ゲルマンの低温マトリックス状態に於ける光照射生成物のUVスペクトル" 日本化学会誌. 1989. 1466-1468 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] S.Tomoda: "The gamma-gauche effect in the Se-Ge-C-C system as detected by Se-77 NMR." Chem.Lett.1989. 1737-1736 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] S.Tomoda: "Molecular structure of 2,2,5,5,-tetramethyl-1,3-diselena-2-germa-cyclohexane.Evidence for symmetrical twist-boat conformation." J.Chem.Soc.Chem.Commun.1989. 1304-1306 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] S.Tomoda: "Synthesis and structure of host molecules containing Se-Se bond.Intramolecular hypervalent nature of selenium atom in the crystal state." J.Chem.Soc.Chem.Commun.1990. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] S.Tomoda: "Double differentiation in asymmetric methoxyselenenylation of trans-β-methyl styrene." J.Chem.Soc.Chem.Commun.1990. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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