研究課題/領域番号 |
01604006
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
赤池 敏宏 東京農工大学, 工学部, 助教授 (30101207)
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研究分担者 |
野一色 泰晴 岡山大学, 医学部・附属環境病態研究施設, 助手 (60033263)
松田 武久 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 部長 (60142189)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
20,400千円 (直接経費: 20,400千円)
1989年度: 20,400千円 (直接経費: 20,400千円)
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キーワード | 肝細胞 / ハイブリッド型人工肝臓 / 肝シミュレータ / マトリックス材料 / アシアロ糖タンパク質モデル / 細胞増殖 / タンパク質の固定化 / 血管壁細胞 |
研究概要 |
肝実質細胞(肝細胞)を生体外において長期間安定に培養させ、機能を維持させるためのマトリックス材料の設計により、ハイブリッド型人工肝臓や肝シミュレータ等の開発が期待される。本研究では、アシアロ糖タンパク質モデルとして分子設計された側鎖に二糖を有するポリスチレン誘導体(PLVA、PVMeA、PVMA)をポリスチレンシャーレ上に吸着コートさせた状態および溶解させた状態における肝実質細胞との相互作用の解析を行なった。本研究で得られた知見は以下のとおりである。糖側鎖を有するポリスチレン誘導体がポリスチレンシャーレに吸着した状態ならびに溶解した状態のどちらの状態においても肝細胞表面のアシアロ糖蛋白レセプターと相互作用する。ポリスチレン誘導体の側鎖の糖構造の違いによりアシアロ糖蛋白レセプターとの結合力が異なり、PVLAに対して最も強い結合力を有している。この結合力の違いによりポリマーコートシャーレに対する肝細胞の接着性の相違が生じる。また、その際、カルシウムイオン濃度依存性も異なる(PVLA<PVMeA<PVMAの順)。さらに、肝細胞と糖側鎖構造の異なるポリスチレン誘導体コートシャレーに対する肝細胞接着におけるアシアロ糖タンパクの添加効果および肝細胞のアシアロ糖タンパク取り込みに対するポリスチレン誘導体の添加効果についても検討した。さらに本研究では、肝実質細胞の接触基質設計による肝細胞の増殖制御を目的とし、PVLA、コラーゲン、フイブロネクチン上で無血清培養を行い接着細胞の伸展性を評価しつつ、細胞増殖の指標として、その核数変化を検討した。その結果、肝細胞の伸展性と増殖との相関性が示唆された。また、血管壁細胞の固定化、生理活性タンパク質の固定化についても新しい方法を開発した。
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