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固・気界面の制御による導電性高分子の合成プロセスと応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01604007
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京農工大学

研究代表者

宮田 清蔵  東京農工大学, 工学部, 教授 (90015066)

研究分担者 田坂 茂  静岡大学, 工学部, 助教授 (10134793)
渡邊 敏行  東京農工大学, 工学部, 助手 (10210923)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード導電性高分子 / ポリピロール / 化学重合 / 酸化ポテンシャル
研究概要

電気化学重合法は高導電性高分子を合成する手法としてよく知られているが、生産性、成形加工性が悪いという問題点があった。これに対して化学重合法は生産性に優れているが、得られた高分子の導電性が低いためあまり研究されていなかった。先年までの研究で、我々はFeCl_3などの酸化剤を高分子膜に担特させ、ピロールなどのモノマーガスと接触させると導電性膜が生成する気相化学重合法(CVD)を開発した。この方法を用いるとどんな形状の材料にも回路パターンを作製することができる。しかしこの方法で作製したポリピロールフィルムは導電性が30s/cmと低くその改善が望まれていた。そこで本年はフィルムの高導電率化を試みた。今回の研究によって明らかになった点を以下に述べる。(1)ホスト高分子中で酸化剤(Fecl_3)と還元剤(Fecl_2)の比を制御することにより、CVD法によって得られた高分子フィルムの導電性が向上した。これはフィルムの導電率が重合時の酸化ポテンシャルの大きく依存するためである。すなわち重合時の酸化ポテンシャルが大きすぎると架橋が生じるため導電性は向上しない。また逆に酸化ポテンシャルが低すぎると重合反応は起こらない。(2)CVD法では高分子中でのFecl_3とFecl_2がそれ自身で凝集するため、系全体を均一な酸化ポテンシャルに保つことがむずかしかった。そこでフィルムを作製する際、まずホスト高分子にピロール溶液を含浸させ、このフィルムを酸化ポテンシャルを640mVに制御したFecl_3/Fecl_2水溶液に浸漬することによって重合を行った所、110s/cmの導電性を有する膜が得られた。この技術は導電性高分子による回路パターン作製にも応用可能である。
以上述べたように今回の研究で、酸化ポテンシャルの制御が導電性回路の高導電率化につながるという新しい知見が得られた。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Machida: "Chemical Synthesis of Highly Electrically Conductive Polypyrrole" Synthetic Metals. 31. 311-318 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] T.Yoshikawa: "New Preparation Method for Highly Electrically Conductive Poly(pyrrole)Composite Film" Polymer Journal. 22. 1-6 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 吉川徹: "静電気と高分子材料の帯電防止" EMC(電磁環境工学情報). 11. 49-54 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 宮田清蔵: "ミニ解説ー新しい光・電子機能性高分子" 電気学会誌. 109. 363-366 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 宮田清蔵: "「光・電子機能性高分子」計測と制御" 計測自動制御学会. 28. 53-61 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] S.Miyata: "Electroresponsive Molecular and Polymeric Systems" Marcel Dekker Inc., (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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