研究課題/領域番号 |
01604023
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
青木 昌治 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (80010619)
|
研究分担者 |
松本 俊 山梨大学, 工学部, 助教授 (00020503)
吉川 明彦 千葉大学, 工学部, 教授 (20016603)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
1989年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
|
キーワード | IIーVI族化合物半導体 / MOMBE / ALE / 溶液成長 / 減圧CVD / 歪超格子 / アクセプタ不純物 / 格子整合 |
研究概要 |
高品位・高純度なZnS,ZnSe結晶は、電気伝導型を制御するために添加した不純物や発光中心の基礎物性を解明するために欠かせない基礎材料である。高品位ZnSe薄膜単結晶の成長法として有機金属分子線エピタキシャル成長法において、原料ガスをあらかじめ熱分解させてから時間間隔をおいて交互に基板上に導くことにより結晶を1分子層づつ成長させる方法を初めて採用し、その結果表面平坦性がきわめて良好でかつ深井不純物準位からの発光がなく励起子領域にのみ発光がみられる高品位の結晶を得た。ZnS、ZnSeバルク単結晶の溶液成長において新たにSb、ZnSb、Sb_<0.4>Se_<0.6>などの溶媒を採用し、Sbの混入が極めて少ない高品位バルク結晶が成長することをEPMAによる定量分析とフォトルミネッセンス(PL)の測定より明らかにした。 GaAs基板とZnSeエピタキシャル成長層との格子不整合による界面欠陥の発生を防ぐために、ZnSeーZnS歪超格子により格子整合をとる方法を独自に提案し、整合のとれた完全結晶を得るためにはZnSとZnSeの膜厚比を0.05にしZnS層の厚さを13Å以下とすればよいことを理論計算により示すとともに実際に歪格子を作製しこの方法の有効性を示した。アクセプタ不純物であるNの原料にNH_3を用いた減圧気相エピタキシャル成長法において成長系内圧力、基板温度、高周波プラズマの存在がNの添加効率にあたえる影響をしらべイオン衝撃を少なくしながらNH_3の分解を高めると結晶性を劣化させないでNを高濃度に添加できることをはじめて明らかにした。さらに常圧有機金属化学気相成長法においてLiとNの共添加をおこないアクセプターを高濃度に添加できることを示した。Sb溶媒、Sb_<0.4>Se_<0.6>溶媒にLiを添加してZnS、ZnSeの結晶を成長させ、Liがアクセプターとして添加されていることをPL測定により初めて明らかにした。
|