研究課題/領域番号 |
01604546
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
丸山 一典 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00143826)
|
研究分担者 |
森山 実 長野工業高等専門学校, 講師 (40141890)
林 範行 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (40180971)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | プラズマCVD / アルモファスセラミックス / 薄膜 / 硬度 / 光学的バンドギャップ |
研究概要 |
本研究では、プラズマCVD法によるアモルファス膜への基礎的研究として、SiーB二元系およびSi-B-N三元系アモルファス膜の合成と評価を試みた。実験は、13.56MHzの高周波を用い、400℃以下の基板温度で、原料ガスとしてはSiH_4(90%Ar希釈),B_2H_6,N_2,H_2を用いた。 Si-B二元系薄膜では、Bの含有率の増加にもかかわらず、光学バンドギャップ(Eopt)にはほとんど変化はみられないが、HvはBの増加と共に急激に増大しており、Bが硬度の上昇に貢献できることが分かった。また、このSi-B二元系膜の表面SEM写真から、僅かのB添加により表面が非常に平滑な薄膜となっており、B添加はEoptを変えずに他の性質を大きく改善できることが分かった。 Si-B-N三元系では、BNとSi_3N_4を端成分として薄膜の合成と評価を行ったが、a-BN膜中にSi_3N_4成分が入るとB-N-Bボンドが切れ組織の構造が弱くなって硬度が少しづつ低下するのに対し、EoptはR_<Si>=0〜0.75の範囲で約5.7eVと一定になっており、このBSixNy膜の良好な絶縁性を示された。また、BN組成の膜が1カ月後では3600cm^<-1>以上の波数領域でピ-クの増加が見られると同時に、実際にBN膜には多数の亀裂と剥離が生じ、耐湿性の低さが示されたが、若干のSiの導入により耐湿性は大きく改善され、膜の剥離や亀裂も起こらず、良好な耐湿性を示すことが明らかになった。更に、水素流量のBSixNy膜に及ぼす影響として、IRスペクトルおよびTED等の結果から水素が膜の堆積速度の向上と微結晶化に大きな役割を果たしていることが確認できた。 本研究により、光学および半導体用材料として重要な低温プラズマCVD法によるs-SiやBN膜の改善に大きな可能性が明らかになった。
|