研究課題/領域番号 |
01604560
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中辻 博 京都大学, 工学部, 助教授 (90026211)
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研究分担者 |
森島 績 京都大学, 工学部, 教授 (50026093)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 固体触媒作用 / 半導体触媒 / 酸化物触媒 / 理論 / 電子状態 / ZnO / 吸着 / マデルングポテンシャル |
研究概要 |
本研究では、表面と分子の相互作用、特に固体触媒作用の電子過程を理論的に研究し、これに基づいて材料設計に有用な知見を見出すことを目的としている。本年度は、これまでの金属触媒の研究に引き続き、半導体触媒の研究を行った。 酸化亜鉛ZnOは水素化触媒として重要であり、水素分子を容易に解離吸着する。ここではZnOとそのマデルングポテンシャル中で、H_2の解離吸着の電子過程を研究した。ZnO表面にH2はサイドオン型で近づき、容易に解離する。エネルギ-バリア-ハ9.5Kcal/mal、吸着熱は79.8Kcal/malと計算された。H_2の結合エネルギ-は140Kcal/malもあり、これが容易に切断されるのである。このZnOの触媒活性は、次のような電子メカニズムによる。 (a)静電場は触媒活性な^1Σ^+状態を安定化する。 ZnOの基底状態には_1Σ^+と^3π状態が近接しており、ZnO距離が長いと^3πが基底状態となり、この場合には触媒活性を示さない。結晶のマデルングポテンシャルは、^3πを不安定化し、^1Σ^+を安定な基底状態とする働きをする。 (b)電場中ではH2は解離しやすい。 ZnOはZn^+とO^-に分極しており、表面に静電場を作る。この静電場がH2を分極させ、子の分極と静電場との相互作用は、系をさらに安定化させる。H2の分極はH-H間距離が大きい程大きく、従ってH_2はH^+とH^-に、なだらかに解離する。 (c)ZnOとH_2の作る電場は互いのMOを反応しやすい様変形させる。静電場は、H_2のHOMO、LUMOをそれぞれZn、Oの方向に偏局し、これによって、ZnOとのHOMO-LUMO相互作用を増加させ、反応による安定化を助長する。
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