研究課題/領域番号 |
01604590
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
斎藤 省吾 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (80136548)
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研究分担者 |
江良 正直 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (30191927)
筒井 哲夫 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (40037982)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1989年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ラングミュア膜 / ヘテロ構造 / 光変換機能 / 非線形光学効果 / 2次高調波発生 / 配向 |
研究概要 |
1.目的である2次非線形光学素子を念頭に置き、高い分子超分極率βをもつ両親媒性分子数種類を合成した。分子設計の基本は、アゾベンゼン発色団に異なる種類の親水基及び異なる結合により疎水鎖を結合させることにある。 2.親水基にCOOHをもつ分子の配向性はラングミュア膜中においても良好であるが、β向上に有利なNO_2やCN基を親水基とする分子は水面単分子膜の状態で既に分子配向性が劣ることを明らかにした。一方、この両者の分子レベルの混合によって分子配向性を向上させる研究を実施し、いろいろな混合比で混合膜を作製し、その分子配向性を水面単分子膜及びラングミュア累積膜の状態で評価した。偏光を用いた分光学的手法を主体に分子配向性を研究した結果、混合比1:1までは相分離を起こすことなく良好な分子混合が達成され、大きなβをもちながら分子配向性に劣っていた両親媒性分子の配向性が著しく改良されることを明らかにした。 3.上記分子混合が実現された単分子膜の2次非線形光学効果を2次高調波発生(SHG)測定により研究した。その結果、大きな非線形感受率が得られることを明らかにし、分子混合によるenhancement効果を提示した。 4.上記分子混合膜とアラキジン酸からなるヘテロY型非対称累積膜を作製し、ここでも大きな2次非線形光学効果が認められることを明らかにした。累積層数とSHG強度の関係などの研究が進行中であり、設計方針通りに2次非線形光学素子の提案に近づきつつある。
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