研究課題/領域番号 |
01607006
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
谷口 宏 九州大学, 工学部, 教授 (10037715)
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研究分担者 |
吉田 郷弘 京都大学, 工学部, 教授 (00025933)
山本 明夫 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (30016711)
村橋 俊一 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60029436)
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
岩沢 康裕 東京大学, 理学部, 教授 (40018015)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
36,700千円 (直接経費: 36,700千円)
1989年度: 36,700千円 (直接経費: 36,700千円)
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キーワード | ベンゼンの酸素酸化 / ベンゼンからフェノール製造 / αケトアミドの合成 / アルデヒドCーH結合の活性化 / ダブルカルボニル化 / ポルフィリン錯体による立体選択的還元 / ロジウム錯体によるシランの二量化 / ポリマー担持触媒の反応 |
研究概要 |
研究計画に従い、炭化水素のCーH結合を金属錯体あるいは金属担持触媒を用いて活性化し、これに官能基を導入することにより機能性物質に導く新反応の開発を行い、その触媒作用機構の追求による基礎化学への展開を行った。各分担者による主な成果を次に記す。 1.ベンゼンとO_2から直接フェノールを得ることがCO存在下のパラジウム触媒によって成しとげられ、条件検討の結果Pb基準1270%という液相反応では最高の収率に達することが出来て内外の注目を集めた。 2.第二アミンのα位CーH結合の活性化による脱水素イミン合成の新反応を低原子価ルテニウム触媒を用いて成功した。合成原料として重要な1ーアザジエンや、ジヒドロキノリン体の合成法として重要である。 3.パラジウム触媒を用いて複素環アリルエステルから縮合環複素芳香族化合物が高収率で得られることを見出した。本法は複素環の特定位置に酸素官能基を導入できる合成化学的に重要な反応である。 4.パラジウム錯体による芳香族アルデヒドのCーH結合を活性化反応を利用し、8ーキノリンアルデヒドがピペリジン、COと反応し、αーケトアミドを定量的に生成することを見出した。この高率反応の機構を解明し、αーケトアミドの選択的合成法に指針を得た。 5.アルカンのCーH結合をPbを用いて活性化し、COとの反応によって脂肪族カルビン酸を一段階で合成することに初めて成功した。これまで合成反応の原料として利用困難であった種々のアルカン類が工業的にも利用可能となるのでその意義はきわめて大きい。 6.Alーポルフィリン錯体による非対称ケトンのジアステレオ選択的還元、ケトンのメタル化、非ヘム鉄錯体による芳香族CーH結合活性化反応によるヒドロキシル化、ロジウム錯体によるエチニルシラン類のCーH結合の活性化をへる二量化反応等の新反応の開発に成功した。
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