研究課題/領域番号 |
01608005
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
重永 実 山梨大学, 工学部, 教授 (20020282)
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研究分担者 |
笠原 正雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30029045)
中川 聖一 豊橋技術科学大学, 情報工学系, 助教授 (20115893)
小林 豊 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (40027917)
新美 康永 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (00026030)
関口 芳廣 山梨大学, 工学部, 助教授 (70020493)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
1989年度: 13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
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キーワード | 音声理解 / 連続音声認識 / 対話システム / 構文解析 / 意味解析 / 話者適応 / perplexity / ベクトル量子化 |
研究概要 |
3種類のそれぞれ特徴のある音声理解システムを構築するとともに、タスクの複雑性の尺度、ベクトル量子手法について検討した。即ち、1.教師なしの自動話者適応機能と1018単語の語彙を持つ汎用的、基礎的な連続音声認識システムを開発した。その音響処理部では種々の特徴パラメータによる音素候補を統合して音素識別を行い、句境界情報を求めている。言語処理部では格構造などを使った高度の単語の予測機能の他に、連続機能を付加した。6人の話者に対し、平均72%の文認識率を得ている。2.音声による対話システムを構成するための基礎研究として、目的指向型の対話の構造解析を行い、次にくる発話の内容を予測することを試みた。文脈は談話目標と話題の推移の2つの観点から解析し、次発話に現れる可能性のある単語の数を全体の40%程度に減少できることを示した。また対話システムにおける音声インターフェイスの役割を果たす連続音声認識システムの開発を行い、平均分岐数11程度の簡単なタスクに対して行った認識実験の結果、77%の認識率を得た。3.音節単位のHMMに基づく日本語連続音声理解システムの改良を行った。フレーム同期型文脈自由文法の構文解析アルゴリズムを用いた構文解析駆動型システムの他に、係り受け解析・格構造解析を中心とする意味解析駆動型音声理解システムも構築し、両システムを比較し、前者の方が優れていることを示した。また、タスクの複雑性の尺度として音韻・単語認識率Perplexity、文長、文認識率の相互関連を理論的に検討し、文認識率の推定値が実験結果とよく一致することを確かめた。4.音声符号化においてベクトル量子化を用いる際、量子化歪と通信路歪とを同時に最小化する手法を提案し解析した。また、線形予測係数をベクトル量子化した際に、インデックス分布に偏よりがあることを利用した音声認識法を提案し、非対称誤り訂正符号を用いて認識率を改善した。
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