研究課題/領域番号 |
01610002
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平 啓介 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50013579)
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研究分担者 |
蜂屋 弘之 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (90156349)
大槻 茂雄 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (00016784)
市川 洋 鹿児島大学, 水産学部, 構師 (60128410)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
1989年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | 海洋大循環 / 深層循環 / 四国海盆 / ソーファーフロート / ラグランジュ測流 / 黒潮潜流 |
研究概要 |
平成元年度は、6月の淡青丸と8月の白鳳丸の研究航海を実施し、ソーファーフロートシステムによる四国海盆の深層循環の直接測定を行った。3台の受信局を北緯30度、東経135度を中心とする一辺約250Kmの三角形の頂点に係留し、観測深度の海水中で中立になるように密度を調整したフロートを放流する。フロートは780Hzの音響信号を1日2回するので、各受信局への到達時刻からフロートの位置を決めることができる。淡青丸では受信局2台の設置回収と8台のソーファーフロートの放流を行った。放流深度は、1000、2000、3000、4000mで各々2台である。白鳳丸では受信局1台の設置回収を行った。昭和63年4月の白鳳丸航海で1500m層に2台、11月の散天丸航海で1500m層に2台のフロートを放流してある。従って、四国海盆には12台のフロートが漂流しており、1時間毎に音響信号が発信されていることになる。 平成元年8月までに、1500mの2台については450日、他の2台については240日分の受信記録が得られた。これらの記録からフロートの位置決めを行い、次の知見が得られた。1)四国海盆には、北緯31度、東経136度を中心とする直径約400Kmの時計回りの循環がある。約300日で一周するので平均速度は4cm/secである。海上保安庁は、200m層に19℃等温線で見ると、直径300Kmの暖水塊が観測されたことを報告しており、フロートの軌跡はこの暖水塊の回りの循環を計測している。2)九州の南方から東方の黒潮の下層には南向き、2cm/secの反流がある。3)伊豆海嶺の西方に3〜5月に最大流速80cm/secの南北振動がある。これらの成果について、国際学会の発表と学会誌への論文投稿を予定している。
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