研究課題/領域番号 |
01614505
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渋谷 正史 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (10107427)
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研究分担者 |
東條 有伸 東京大学, 医科学研究所, 助手 (00211681)
松七五三 仁 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90199844)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
1989年度: 16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
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キーワード | チロシンキナ-ゼ / 脳腫瘍 / 遺伝子増幅 / cdc2@cdc28 / 精子形成 / c-myc / c-ros |
研究概要 |
1.がん関連遺伝子群の解析 (i)、受容体型チロシンキナ-ゼ遺伝子c-ros-1およびfltの構造と機能 プロトオンコジンc-ros-1遺伝子cDNAの全構造を世界に先がけて明らかした。その結果、c-ros-1はショウジョウバエの複眼の分化に関与するsev遺伝子産物と種々の点で構造類似性を示す巨大な受容体遺伝子であることが判明した。 一方、我々が新しく単離したfms/PDGF受容体関連遺伝子fltについて変異株を合成し、発現実験を行った。その結果、キナ-ゼ陽性の変異株もほとんどトランスフォ-ミング活性をもたないことが強く示唆された。fltが静止期の細胞で構成される多くの臓器で発現することの結果も考慮すると、fltの生理的機能はむしろ細胞の分化あるいは維持に関与する可能性が考えられる。 (ii)、新しいcdc2/cdc28類似キナ-ゼ遺伝子(mak)の発現の解析 多くの組織、分画された細胞、精子形成不全マウス系統をもちいた分析により、makは精子形成過程の中でも減数分裂期細胞に特異的に発現することが次第に明らかとなってきた。抗体も作成したので、これをもちいて詳しい解析を進める予定である。 2.ヒト脳腫瘍における活性化遺伝子の検索 我々の見出したリガンド結合ドメイン内部に欠失変異をもつ異常EGF受容体遺伝子につき、cDNAの構造と機能を解析した。その結果、これが800塩基の欠失をもちリガンド非依存性にキナ-ゼ活性を発現すること、NIH3T3細胞に中間的なトランスフォ-ミング活性をもつことを見出した。一方、脳腫瘍の1例にc-myc遺伝子増幅例を見出すと共に、c-mycアンプリコン内部の多数のプロ-ブの単離に成功した。
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