研究課題/領域番号 |
01614506
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
豊島 久真男 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90029760)
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研究分担者 |
仙波 憲太郎 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70206663)
山本 雅 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40134621)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
27,000千円 (直接経費: 27,000千円)
1989年度: 27,000千円 (直接経費: 27,000千円)
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キーワード | がん遺伝子 / yes / fyn / lyn / fgr / erbB-2 / ear-1 / ear-3 |
研究概要 |
本年度、特に進展のみられた成果は次の3点である。 1.srcファミリ-に属する細胞質チロシンキナ-ゼの作用について研究をすすめ、それらの多くが血球系細胞で発現していることから、本年度はfynとT細胞、lynとB細胞、fgrと骨ずい系細胞の関係を解析した。fyn蛋白質は遺伝的にリンパ節腫張がおこるlpr/lpr或いは、gld/gldマウスのCD^-_4CD^-_8T細胞で過剰発現を示していることを見出した。一方、正常マウスのT細胞においては、増殖刺戦によってfynが上昇する。両者の作用の異同についてはこれからの問題である。lyn蛋白質がB細胞特異的に発現していることは昨年報告したが、lynはIgM発現B細胞株であるWEHI231を緩やかな条件で可溶化した所、sIgMと免疫できることがわかった。lynは細胞に抗IgM抗体を作用させるとdown-regulationがかかることから、lynとIgMが相互作用していることが推定された。fgr蛋白質は末梢血由来のマクロファ-ジ、顆粒球、LGL等の細胞で発現している。HL-60やTHP-1細胞を分化誘導したときにfgrの発現がみられること、よく符号することと考えあわせ分化形質との関連性を検討する必要がある。 2.転写調節:yesとlynを中心にその上流の転写調節を検討した。yesはその発現が比較的非特異的なことを裏付けるようにGCBOXが主体と考えられる一方、lynはB細胞に特異的なオイタマ-配列がみられるが詳細は今後の検討課題である。erbA関連のear-3遺伝子はGREに作用することとリンガンドが血清中にあることが明らかとなった。又ear-1はTRE(T3-responsible element)に作用することが分かった。 3.earb-2の活性化機構及びヒトがんとの関係:eabB-2蛋白質の構造と機能の関係を解析し、キナ-ゼドメインのチロシン残基のリン酸化が活性上昇をもたらすこと、C末端の約200アミノ酸がチロシンキナ-ゼ活性抑制的に調節していること等を見出した。
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