研究課題/領域番号 |
01618001
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
武藤 あきら 名古屋大学, 理学部, 助教授 (80034635)
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研究分担者 |
池村 淑道 国立遺伝学研究所, 遺伝情報研究センター, 助教授 (50025475)
谷藤 茂行 北海道大学, 理学部, 教授 (50000774)
西郷 薫 東京大学, 理学部, 教授 (50136454)
水野 重樹 東北大学, 農学部, 教授 (90112903)
大坪 栄一 東京大学, 応用微生物学研究所, 教授 (10158800)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
1989年度: 35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
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キーワード | 分子進化 / 動く遺伝子 / 反復配列 / 突然変異 / 分子適応 / 遺伝暗号 |
研究概要 |
遺伝子進化(遺伝子構造、構造の多様化)の過程を解明する目的で次の3点にテーマをしぼリ研究を行った。 1.動く遺伝子の研究:動く遺伝子による遺伝子の転移と再編成化の機構についての解析を行った。細菌の動く遺伝子IS(挿入配列)の転移機構、またトランスポゾンによる代謝系遺伝子群の再編成過程が解明された。シヨウジョウバエの一群の動く遺伝子についての解析も行われ、RNA合成と逆転写を介した転移機構や、形態形成遺伝子の発現との関連が明らかにされた。 2.反復配列の研究:真核生物ゲムノの大きな部分を占める反復配列の構造解析を基に、その遺伝子進化における役割の解明を目指した。多くの生物での反復配列が解析されその機能の一部も明らかになった。また、レトロポゾンによる遺伝子重複の機構と遺伝子編成における役割も解析された。遺伝子重複とそれに伴う新しい遺伝子の出現過程も、真核、原核生物それぞれで発見された。 3.遺伝暗号の進化と分子適応:マイコプラズマ、繊毛中、ミトコンドリア等で遺伝暗号の変化が相次いで発見され、その要因の解析が行われた。要因のひとつはDNAのGC含量を方向性をもって変える変異圧と推論され、そのDNA複製と関連した分子機構の研究も行われた。また遺伝暗号変化に対応したtRNAの変化も解明された。異なった環境への適応現象を耐熱菌を用いた遺伝子レベルでの解析、生物系統による特定遺伝子やその産物の多様化の解析も行われ、多くの成果が得られた。 3年間の研究を通して、広い生物にわたる遺伝子の多様化の様相が多くの具体例により明かにされるとともに、その要因の分子機構解明に研究は進展してきたといえる。
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