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野生から導入したマウスリボソ-ムRNA遺伝子の発現制御

研究課題

研究課題/領域番号 01619508
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

鈴木 仁  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40179239)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1989年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワードリボソ-ムDNA / Ag-NOR / 転写 / コンジェニックマウス / Mus musculus / VrDNA
研究概要

哺乳動物のリボソ-ムDNA(rDNA)の生体レベルの発現調節様式としては、一部のrDNAクラスタ-の不活性化現象が知られているが、その機構や生物学的意義については謎とされている。本年度はマウスの2系統、BALB/cCrSLcとMOAとを用いた交配実験を行い、銀染色法によって各rDNAグラスタ-の銀染色度(転写活性度)を調べた。まず親の系統であるBLAB/cはin situハイブリダイゼ-ション法でrDNAクラスタ-の染色体分布を調べると、染色体12、15、16、18、19に存在したが、銀染色ではそのうち染色体15、18に高頻度の銀染色性がみられ、16は希に染色された。最大のクラスタ-である染色体12のものは銀染色性が殆ど無かった。もう一つの純系MOAではrDNAクラスタ-は9種の異なる染色体上にあり、銀染色ではそのうち15、16、17が高頻度に12、19が低頻度に銀染色陽性であった。F1では銀染色のパタ-ンは親のそれからだいたい期待されるものであった。すでにBALB/cにおいては各rDNAクラスタ-に特異的DNAマ-カ-(VrDNA)が知られているので(Hilgers,1987)、これを指標として、バッククロス個体にいてrDNAクラスタ-の分配状況をサザンブロット法で把握した。そして銀染色パタ-ンと比較すると、不活化していたBALBの染色体12、19上のrDNAクラスタ-も場合によって銀陽性頻度が高くなった個体も得られた。BALB/cの15、18、MOAの15、16、17を多く分配されたN2では、12、19の陽性率は低く、少なく分配された場合には逆に高かった。これらの事は、(1)銀染色性は可逆的に変化し、(2)活性化に際しクラスタ-間で階層のようなものが存在していることを示し、(3)細胞はある一定量の銀染色陽性のrDNAクラスタ-を必要とすることを示唆している。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hitoshi Suzuki: "variations in the distribution of silver-staining nucleolar organizer regions on the chromosomes of the wild mouse, Mus musculus" MOLECULAR BIOLOGY AND EVOLUTION. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Suzuki,H.: "Differentiation of restriction sites in ribosomal DNA in the genus Apodemus." Biochem Genet. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Takeuchi,T.: "Molecular mechanism of growth hormone(GH)deficiency in the spontaneous dwarf rat:Detection of abnormal splicing of GH messenger ribonucleic acid by the polymerase chain reaction" Endocrinology. 126. 31-38 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 土屋公幸: "トゲネズミの分類学的研究I.遺伝的分化" 国立科博専報. 22. 227-234 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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