研究課題/領域番号 |
01623508
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
栗山 欣弥 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (20079734)
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研究分担者 |
桂 昌司 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80204452)
橋本 恒一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00172867)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | MPTP / パ-キンソン病 / 黒質-線条体ド-パミン系 / 線条体-黒質GABA系 / GABA受容体の免疫組織化学 / GABAの免疫組織化学 |
研究概要 |
1-methy1-4-phenyl-1,2,3,6,-tetrahydro pyridine(MPTP)をマウスに投与して作製したパ-キンソン病動物モデルを用い、大脳基底核における神経伝達物質の代謝と機能の変化を検討した。 1.MPTP投与に伴ない、黒質一線条体系ド-パミン作働性ニュ-ロンの破壊とド-パミン含量の急激な低下が認められたが、同時に線条体一黒質系GABA作働性ニュ-ロンの機能低下が認められた。 2.上記1のMPTP投与に伴なう黒質及び線条体におけるGABA含量の低下は、時間的経過、投与量依存性のいずれかの面から考えても、黒質-線条体系ド-パミン作働性ニュ-ロンの破壊に随伴する二次的・機能的な変化であると考えられる結果を得た。 3.MPTP投与に伴う線条体-黒質系GABAニュ-ロンの機能変化、特にGABA含量の低下の原因を神経化学的に追及したところ、GABA生合成の律速酵素(l-glutamate decarboxylase)やGABA分解酵素(GABA-Transaminase)の活性変化によるものではなく、GABAの代謝回転の低下に起因し、またこの変化のために、黒質内に存在する後シナプス性のGABA_Aレセプタ-複合体に過感作状態(up-regulation)が起ることが判った。 4.上記の各結果を基盤として、パ-キンソン病様症状を示す動物に対して抗パ-キンソン病薬としてのl-ド-パ、カルビド-パ、アマンタジンなどと共に、GABA_A受容体作働薬(ムシモ-ル、THIP、イソグバシンなど)を投与したところ、抗パ-キンソン病薬の作用を増強する傾向が認められた。従って、これらの増強効果発現機序について、更に詳しい解析を計画中である。
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