研究課題/領域番号 |
01625006
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西野 節男 東京大学, 教育学部, 助手 (10172678)
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研究分担者 |
中村 緋紗子 青山学院大学, 文学部, 非常勤構師
富沢 寿勇 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (70180164)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 東南アジア / イスラーム / 制度化 / 教育 / 政治文化 / 司法 |
研究概要 |
本研究は東南アジア都市におけるイスラームの制度化に関して教育、政治文化、司法の各専門分野からアプローチし、それらを統合的に捉えると同時に、同じ重点領域の他の班との研究交流を通して、イスラームの普遍性と東南アジア固有の問題について明らかにすることを目指す。 本年度は東南アジア・イスラーム研究会の協力を得て、公開の研究会を以下の通り4回開催した。坂井隆「考古学から見たインドネシア初期イスラーム都市の形成過程ーー最近の発掘調査の現場から」、西村重夫「インドネシア共和国の公立学校におけるイスラーム教育」、中村緋紗子「インドネシアにおけるイスラム法の制度化ーーイスラム宗教裁判所法案の背景とその意義について」、タウフィック・アブドゥラ、“Toward an Intellectual History of Islam in Southeast Asia"。考古学の視点からのインドネシア・イスラム都市の歴史的イメージ、普通学校におけるイスラーム教育の内容に関する分析、イスラム宗教裁判所制度の歴史と近年の改革の意味等に関して幅広く議論が行われた。また、全体会議や国際シンポジウム、その他の個別研究会に随時参加した。 資料の調査・収集に関しては個別に東南アジア研究センター・国立民族学博物館、東洋文化研究所等を訪問し実施した。また、共同資料調査として鹿児島大学歴史学研究室の早瀬晉三氏を訪ね、フィリピン南部(ミンダナオ)イスラム関係資料に関して教示頂いた。インドネシア、マレーシアとは異なるイスラム・マイノリティ地域におけるイスラムの制度化の問題について貴重な示唆が得られた。 本研究で目指している統合的な把握は容易なことではないが、短期研究プロジェクトの成果を形として残すために、現在、それぞれの専門分野に関して東南アジア・イスラム関係主題別文献目録、イスラーム制度化に関する近・現代史年表の作成を進めている。
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