研究課題/領域番号 |
01626013
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立教育研究所 |
研究代表者 |
天野 清 国立教育研究所, 教育指導研究部, 室長 (00000414)
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研究分担者 |
野村 勝彦 筑波大学, 付属大塚養護学校, 教諭
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 精神発達遅滞児 / 言語教育プログラム / 読み書き教育プログラム / 濁音・半濁音 / 促進・長音 / 名詞述語構文 形容詞の2次元結合 / 統辞文・語彙形成複合プログラム / 1語文前期・語未獲得児用プログラム |
研究概要 |
(1)読み書き教育プログラム:(a)濁音・半濁音、(b)促音・長音について構成したプログラムで計4名の精神発達遅滞児に対し教育実験を行った。教育は(i)音の産出、(ii)語のモデル構成、(iii)表記・書きの練習を組織する方法で実施したが、この方法によって音節の自覚が形成され、読み・書きの指導が非常に効果的に行われることが明らかになった。 (2)複雑な構文機能形成:「名詞述語構文及び形容詞の2次元結合プログラム」の開発:分類の中で対象の特質(長短、高低、太細等)の抽象、それらを表す語の学習、「これは何ですか?」これは-です。」、「これはどんな(棒、木)ですか?「これは(高い、低い)(棒、木)です。」、「これは、高くて、太い(棒、木)です。」」等の構文の学習を含み、その中で言語・認知能力を形成することを目的とし、学習を容易にするため、特質を表すシンボルマ-クや、文のモデルを示す文の線形図式を用いた。訓練には3名の発達遅滞児が参加したが、訓練は効果的で、2次元分類とその言語表現の学習に移った一人は、目的とした構文を作成し始め、1次元分類とその構文の学習段階にある他の2名も、特質と形容詞の学習に一定の困難があり、訓練を反復することが必要であったが、順調な学習を示した。 (3)統辞文・語彙形成複合プログラム:動詞述語構文の形成と語彙・コミュニケ-ション機能の学習を総合的に実施するプログラムで、2名の小学低学年児、3名の就学前幼児を対象に、基本構文の学習の他、挨拶、自分の名前の表現、語の学習を進めてきたが、それぞれ学習は順調な進展を示し、訓練プログラムが効果的であることが明らかになりつつある。 (4)1語文前期、語未獲得児用プログラム:1語文前期1名、語未獲得児2名について、母親を訓練に参加させる条件で、2種のプログラムで訓練を進めた。一人の語未獲得児が語を獲得し始め、他の2名も一定の進展が観察されているが、まだ新しい段階への移行が認められない。
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