研究課題/領域番号 |
01626015
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立特殊教育総合研究所 |
研究代表者 |
山片 正昭 国立特殊教育総合研究所, 情緒障害教育研究部, 研究部長 (20106157)
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研究分担者 |
我妻 敏博 上越教育大学, 学校教育学部, 専任講師 (00124206)
菅原 廣一 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究室長 (30000269)
馬岡 清人 国立特殊教育総合研究所, 情緒障害教育研究部, 研究室長 (90168740)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1989年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 広範性発達障害児 / 聴覚障害児 / 記号論 / キュ-ドスピ-チ / ガエルテスト / 両親教育用プログラム / 言語力評価法 / コミュニケ-ション障害 |
研究概要 |
3年計画の第2年次として、各分担研究は、それぞれ研究資料の収集・整理・分析を継続中であるが、次の研究課題について、中間的に下記の様な知見を得ることができた。 1.「コミュニケ-ション指導の記号論的研究」では、広範性発達障害幼児1例について、仮名文字習得の指導を特設場面と家庭訪問によって実施しているが、全平仮名文字の識別が可能になり、それにつれて、母音のみであるが、自発的な音声表出が見られるようになった。この例に見る限り、新たな記号媒体の習得が、他の媒体の生成に影響する可能性があることが示唆された。また家庭における親子のコミュニケ-ションと、子どもの情緒安定の改善も観察されている。 2.「聴覚障害幼児の感覚と言語メディアの研究」では、1ろう学校幼稚部において、母子を対象とする「CUEDーSPEECH」の指導を開始した。指導場面のVTRによれば、学習が楽しく行われており、コミュニケ-ションがスム-ズになり、子どもの情緒的安定に寄与しているとの所見を得ている。 上記の2つの観察結果から、新たな記号媒体の習得が、母子のコミュニケ-ション・情緒的な側面の改善に役立つであろうことが示唆される。 3.「聴覚障害幼児の言語力評価法の開発」では、「GAELーTEST」思案の作成を終了し、その改訂と標準化の作業を実施しているが、この検査法が、検査者と被検者とのコミュニケ-ションを通じて行うものであることから、子どもが楽しんで受検でき、その文法的能力を含む言語力を評価する上で有用であることが分かった。 4.「聴覚障害児乳幼児の両親教育用のプログラムの開発」では、VTR教材の試案を作成し、その改訂作業を進めつつあるが、この教材が、両親教育用プログラムの有力な手段となることが確認されている。
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