• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

液晶性柔構造の導入による固相重合反応の一般化

研究課題

研究課題/領域番号 01628505
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

菅原 正  東京大学, 教養学部, 助教授 (50124219)

研究分担者 泉岡 明  東京大学, 教養学部, 助手 (90193367)
塚田 秀行  東京大学, 教養学部, 助手 (40171970)
佐藤 直樹  東京大学, 教養学部, 助教授 (10170771)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード液晶相ジアセチレン / ポリジアセチレン / 液晶相重合 / 電場配向 / 分子量分布 / 多中心協奏反応
研究概要

ジアセチレンの固相内反応の反応場として、液晶相を導入し、重合反応性と分子配列との関連を結晶相反応との対比において解明すると共に、固相内反応の適用範囲を飛躍的に増大させることを目的とする。液晶相を有するジアセチレン分子としては、現在ベンジリデン(4-アルキルオキシ)アニリン系列を取り上げ、本年度は主としてジアセチレン誘導体の液晶相重合反応の機構解明を行った。その特徴は次の3点にまとめられよう。
1.結晶相反応に固有の長い誘導期間(該当化合物については約50時間)がなく、反応が指数関数的に進行する。
2.結晶相重合における生成物の分子量分布は、重合度5×3^<n-1>(n:整数)に極大を示し、かつ分子量分布の時間変化により、5量体が重合生長において重合な役割を担っていることが明らかになった。
3.ネマッチック相において、電場を印加(0〜15×10^3Vcm^<-1>)し、電場配向させると、反応の初期過程に著しい加速効果が観測される。この加速効果には電場強度に関するしきい値(2.5×10Vcm^<-1>)が存在し、かつ加速効果の最適値は8×10Vcm^<-1>である。
これらの特徴のうち1は、液晶相が分子配向は保ちつつも柔軟性をもつことに起因しており、重合反応の効率化を目指す上で有用である。また2は、液晶相反応において分子が協同的に反応に関与し、多中心協奏反応機構で進行することを明確に示した最初の結果であり、固相内重合反応を考える上で極めて重要な意義を持つ。3は協奏的重合反応における分子配向の重要性を示唆すると共に、反応を外場により制御しうる可能性を示すものである。以上、液晶相は、液晶相と液相との長所をあわせ持った、特異な反応場であり、固相内反応を理解する上で重要な位置を占めることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 泉岡明,伊藤智義,菅原正,佐藤直樹,亀井幸代,遠山紘司: "Polymerization of Liquid-Crystalline Diacetylenes:Characterization in Polymerization Mechanism." J.Am.Chem.Soc.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi