研究課題/領域番号 |
01629501
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉村 太彦 東北大学, 理学部, 教授 (70108447)
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研究分担者 |
川崎 雅裕 東北大学, 理学部, 助手 (50202031)
柳田 勉 東北大学, 理学部, 助教授 (10125677)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 宇宙の暗黒物質 / 標準統一理論 / ニュ-トリノ振動 / 超新星爆発 / 大気ニュ-トリノ / 宇宙黒体輻射 |
研究概要 |
アクシォンと軽いニュ-トリノは宇宙におけるダ-クマタ-の最有力候補であるが、本研究では次の3つの点について新しい知見を得た。 (1)アクシォンパラメ-タへの制限 SN1987Aのニュ-トリノバ-スト観測はモデル依存性が比較的少ない最も強い条件を与えるものと期待されているが、我々は核子過程、N+N→N+N+a、のエネルギ-発生率に対する従来の粗い近似を改良して、正確な詳しい計算を行った。結果は超新星の中心コアの温度に非常に敏感で、20-60Mev領域で制限値が20倍変化する。ハドロン的アクシォンに対しては質量値、0.1-1ev領域に他の天体物理的制約とも矛盾しない許される窓が存在することを確認した。 (2)大気ニュ-トリノフラックスの理論計算 神岡実験との比較から宇宙線粒子が大気中で生成するニュ-トリノフラックス、特にνe/ν_μの比が注目を集めているが、我々は比較的簡単なモデルに基づいてフラックスの値を積分形で表わし、数値積分により計算した。結果は、地上でのミュ-オンフラックスの観測値を再現するがνe/ν_μ比は神岡の値と約3σの差があり、別な数値実験により得られていたくい違いの存在を確かめた。 (3)輻射を伴うニュ-トリノ崩壊の宇宙物理への影響質量100kev程度で宇宙の晴れあがる前後で崩壊するニュ-トリノは、崩壊光子によって物質を再加熱し、宇宙の熱史に多大の影響を与える。このニュ-トリノ崩壊が3kゆがみに与える効果を詳しく検討し、許されるパラメ-タ領域を求めた。
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