研究課題/領域番号 |
01632010
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
広瀬 全孝 広島大学, 工学部, 教授 (10034406)
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研究分担者 |
長田 昭義 広島大学, 集積化システム研究センター, 助手 (00164426)
宮崎 誠一 広島大学, 工学部, 助手 (70190759)
堀池 靖浩 広島大学, 工学部, 教授 (20209274)
川崎 昌博 北海道大学, 応用電気研究所, 教授 (70110723)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
1989年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
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キーワード | プラズマ / 表面反応 / 吸着ラジカル / 質量分析 / レーザ誘起光化学反応 / デジタルCVD / デジタルエッチング |
研究概要 |
本研究の目的は、プラズマ/固体表面の相互作用を制御することによって、固体表面の選択的なエッチングや膜形成を行う方法を明らかにすることである。プラズマと固体表面の相互作用は、ラジカル/表面反応及びイオン/表面反応、UVフォトン/表面反応の複合システムととらえることができる。そこで本研究では、、まずラジカル/表面、イオン/表面反応を調べるため、SiH_4のDCグロー放電プラズマ中で発生したラジカルのみを〜-40℃に冷却したSi基板上に輸送し、SiH_x吸着層を形成した後、D_2ガスの電子サイクロトロン共鳴放電によって生成した重水素ラジカル及び重水素イオンビームをこれに照射し、表面反応生成物を四重極質量分析計で検出した。その結果、HD分子及び部分的に重水素化されたシラン分子の生成・脱離が観測された。これらの分子は、SiH_x(ad)+D^*orD^+→SiH_<x-1>(s)+HD(g)及びSiH_x(ad)+D^*orD^+→SiH_<4-n>D_n(n=1,2)(g)のような表面反応で生ずる揮発性反応生成物と考えられる。これにより、SiH_x吸着層表面においてエッチング過程と膜形成過程が同時進行していることが分かった。またフォトン/表面反応における素過程を調べるために、基板表面に吸着した有機金属ガスのレーザ誘起光化学反応を調べた。Si基板上のGa(CH_3)_2単層吸着層に波長266nmの光照射すると、光化学分解反応が進行し、金属GaやCH_n基が生成されることがX線光電子分光分析により明らかになった。355nmの光照射ではGa(CH_3)_2表面吸着層の光分解は観測されなかった。これらのことは、基板(Si)表面の吸着分子(Ga(CH_3)_2)を選択的に光化学励起できることを示している。また、シランラジカルの吸着とO_2プラズマによる酸化を繰り返し、SiO_2を分子層毎に堆積する(デジタルCVD)ことに成功した。さらに、-110℃まで冷却されたSi基板上へ弗素原子を吸着させ、これにAr^+イオン照射することで、Siを単原子層づつエッチングできることが明らかになった。
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