研究課題/領域番号 |
01632502
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
楠 勲 東北大学, 科学計測研究所, 教授 (30025390)
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研究分担者 |
村上 純一 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (00157752)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 分子ビ-ム / シリコン / シリコンカ-バイド / 表面反応 / アセチレン |
研究概要 |
アセチレンビ-ムをシリコン単結晶表面(001)上に照射し、シリコンカ-バイド薄膜の形成過程について研究した。超高真空中で加熱して清浄化したシリコン表面は、780℃以上でアセチレンと反応して、シリコンカ-バイド膜を形成することがオ-ジェ電子分光法などで確認された。膜形成機構は入射ビ-ムの濃度および表面温度に依存して二つに区別される。ビ-ム濃度が小さいか表面温度が高い場合は、成長表面上に常にシリコン原子が内部から拡散して過剰に存在し、外部から到達するアセチレン分子数が律速になって、表面反応が成長速度を支配している。この場合は、エピタキシ-成長が起こっており、面方位に沿って単結晶膜ができる。これは表面反射エックス線回折、電子線回折、走査形電子顕微鏡などによって確認された。それに対して、表面温度が820℃で、入射ビ-ム濃度が高い場合は、表面は熱分解したカ-ボン膜によって覆われ、走査顕微鏡でみるとクレ-タ状のでこぼこしたものが一面に広がっている。このような場合には、反応物(シリコン原子および炭素原子とその化合物)の生成膜中の拡散が律速になり、成長速度は時間と共に遅くなる。 表面反応が律速になっているときの反応確率は、入射ビ-ム濃度にあまり依存せず、表面温度が高くなると減少する傾向にある。反応確率は0.005から0.02までの範囲にあった。しかし、表面温度が比較的低い場合は、入射ビ-ム濃度をあげてゆくと拡散が律速する領域に入るので、反応確率は急速に減少した。成長膜の断面を透過型電子顕微鏡で観測すると、元の基板の上にはほぼ一様にシリコンカ-バイド膜が成長しているが、基板内部にはピラミッド状の浸食がみられる。この浸食部にはアモルファス状または多結晶状のシリコンカ-バイドが形成されているように見える。
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