研究課題/領域番号 |
01633528
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
寺野 寿郎 法政大学, 工学部, 教授 (90016212)
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研究分担者 |
増井 重弘 法政大学, 工学部, 助手 (40120836)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ファジィ理論 / ロボット / 生け花 / 画像認識 / システム工学 |
研究概要 |
人間は画像認識に際して、目的によって特徴点を変更し、意味的な推論を行っている。すなわち、目的別の階段があり、それによって画像の意味も変ると思われる。ここではファジイ、ロボットに生け花という行動目的を与え、それによって美の創造という難しい作業を自動的に行わせることを試みた。これは画像認識には目的分析が重要な役を果すことを明らかにするためである。まず、システム工学の手法を用いて生け花の行動順序を分析した結果、総合計画の立案、花材の選択、花材の配置計画となった。これはそのまま目的レベルの階層となっており、生け花に関するキ-ワ-ドを対応させることにより、その意味関係が明らかになった。つぎに実際の花材の認識であるが、画像処理装置によって全体の長さ、花と葉の形状と大きさ、花の色と明るさを定性的に判別する。これは花材の輪廊線と色のデ-タを、あらかじめ内部知識として与えたファジィ集合と比較することによって行われる。つぎにこの花材を人間の感覚的な印象に変換する必要がある。なぜならば、生け花の行動規則はすべて感覚的な言語で表現されているからである。ここでは上記の形状と色のデ-タから、各花材を6種類の印象にクラス分けする。以上の認識が完了した後に、花材を2本以上組合せた場合の評価規則を作る。組合せが調和する場合は二つのケ-スがあり、それぞれ、類似の調和、対照の調和と呼ぶ、この調和則は9箇あり、これによって総合計画に最もマッチした花材が3本選択される。最後の段階は選択された3本の花材をどのように配置するかであるが、これも7種の規則によって決められる。以上のル-ルに基づいてアァジィ、ロボットに生け花を実際に行わせた結果、素人が見ておかしくない程度の花を生けることができた。 ここで用いた情報処理も規則もすべて定性的なものであり、アァジィ理論がこのような目的に適していることを証明した。
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