研究課題/領域番号 |
01634004
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
塩川 佳伸 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50111307)
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研究分担者 |
天野 良平 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30111769)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | アクチナイド化合物 / βージケトンキレート / 化学気相析出法 / 酸化物 / 硫化物 |
研究概要 |
アクチナイド化合物は金属との直接反応による化合物の合成されている。しかし、トリウム・ウランを除けば、アクチナイド元素は比放射能が高く、取り扱える量が極めて少いため、非放射性元素のそれと基本的に同様な上述の調製法には多く問題がある。放射性元素の化合物の研究を進展させるためには、新たに少量の物質から化合物を合成し得る方法(マイクロテクニック)の開発が必要である。我々はマイクロテクニックの一つとして昇華性βージケトンキレートを用いた化学気相析出(CVD)法について検討することとした。CVD法は、目的とする化合物を構成する元素を含む単体又は化合物のガス同士の化学反応によって基板上に化合物を析出させる方法であるが、βージケトンキレートは簡便に合成できるため、少量の元素を対象とできる点にある。本研究ではアクチナイド化合物合成のマイクロテクニックを開発するために、Th(IV)、U(VI)及びランタナイドLn(III)のジピバロイルメタンキレートの気相中での化学反応を明らかにすることを目的として、酸素、水蒸気及び硫化水素との反応について検討した。 (1)Ln(dpm)_3、Th(dpm)_4、UO_2(dpm)_2と酸素、水蒸気の反応:Ln(dpm)_3と水蒸気との反応により、Cーtypeの酸化物が得られたが、軽ランタナイドを除いて結晶性に優れた薄膜が得られることが判明した。またUO_2(dpm)_2と酸素との反応ではU_3O_8型の酸化物が得られるのに対して、水蒸気との反応ではUO_2型の酸化物が得られた。(2)Ln(dpm)_3、Th(dpm)_4、UO_2(dpm)_2と硫化水素との反応:Y、Sm、Tb、Ho、Er、Tm、Yb、Luではオキシ硫化物(Ln_2O_2S)の合成が確認された。一方、Euでは一硫化物EuSであった。
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