研究課題/領域番号 |
01635512
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
矢原 一郎 東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物, 部長 (60109957)
|
研究分担者 |
宮田 愛彦 都臨床研, 細胞生物, 研究員 (70209914)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | ダイオキシン受容体 / ステロイドホルモン受容体 / グルココルチコイド受容体 / 熱ショック蛋白質HSP90 / アクチン / カルモデュリン / カルシウムイオン |
研究概要 |
Hepa-1細胞よりモリブデン酸存在下に抽出液を調製し、^3H標識ダイオキシン(TCDD)とインキュベ-ト後、ショ糖密度勾配遠心を行ったところ、約9Sのピ-クを示した。抽出液とダイオキシン混合液に抗マウスHSP90抗体(0.5mg/ml)を加えて遠心すると放射性標識のピ-クは遠心チュ-ブの底の方へシフトした。この結果はわれわれがクルココルチコイド受容体について以前に得た結果と完全に同じである。すなわち、ダイオキシン受容体も細胞質においてHSP90と複合体を形成していることが示された。 以下の実験はより高比活性の放射性標識が可能なリガンドであるグルココルチコイド(G)の受容体を用いて行った。ダイオキシン受容体の場合もまったく事情は同じと考えられる。われわれは、これまでにHSP90がアクチン繊維に結合でき、その結合はCa^<2+>-カルモデュリンによって阻官されることを示した。そこで、HSP90を構成要素とする8SのG受容体がアクチンに特異的に結合できるか否かを検討した。L5178Y細胞の粗抽出液を^3H標識Gでラベルし、(a)そのままアクチン重合条件にする;(b)外部より精製したウサギ骨格筋アクチンを加えアクチン重合条件にした。いずれも、^3Hラベルは重合アクチンと共沈澱したが、(b)の方の共沈澱量が多かった。さらに、この共沈殿はCa^<2+>-カルモデュリンによって阻害された。細胞抽出液をモリブデン酸非存在下に、高塩濃下に調製すると、G受容体はHSP90を含まない4S受容体となる。4S受容体はどんな条件でもアクチン繊維に結合しなかった。上記の結合は、8SのG受容体はHSP90を介してアクチン繊維に結合することを示している。
|