研究課題/領域番号 |
01636003
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒井 綜一 東京大学, 農学部, 助教授 (20011934)
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研究分担者 |
矢野 俊正 東京大学, 農学部, 教授 (00011867)
松野 隆一 京都大学, 農学部, 教授 (30032931)
前田 浩 熊本大学, 医学部, 教授 (90004613)
土井 悦四郎 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (40027181)
崎山 文夫 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (40029947)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
19,300千円 (直接経費: 19,300千円)
1989年度: 19,300千円 (直接経費: 19,300千円)
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キーワード | コメ / オリザシスタチン / アレルギー / トリプシンインヒビター / 高度不飽和脂肪酸 / フラクタル |
研究概要 |
本研究は「食品の生体調節機能の解析」の一環であるが、研究の実用的展開を図る意味で、解析よりも開発に比重を置いて進められている。開発研究の現在までの実績を方法論別に記すと以下のようになる。 1.生物工学的修飾法の活用 a.遺伝子工学的手法の利用 コメ種子にシステインプロテイナーゼインヒビター(オリザシスタチン)が2種類存在することを見いだし、全一次構造を決定したが、これらに抗菌作用があることを検証しつつある(荒井)。また、コメのプロラミンの栄養特性を遺伝子レベルで改良する研究を推捗させた(田中)。 b.酵素工学的手法の利用 食品蛋白質の改質に活用しうるであろうN末端アセチル化酵素を発見した(崎山)。また、コメのアレルゲン(グロブリン画分)をプロテアーゼで分解し、アレルギー低減化米粒を開発し、工業化した(荒井)。 2.化学的・物理的修飾法の活用 ダイズのトリプシンインヒビターをデキストランと共有結合せしめインフルエンザウイルス感染動物の生存率を高める物質を開発した(前田)。一方、ダイズ蛋白質にエクストルージョンクッキングを施し、アレルギー低減化食品を作製する研究を開始した(土井)。 3.プロセス工学的修飾法の活用 包括粉末化という新技術を開発し、生理学的に有用な高度不飽和脂肪酸を安定に保蔵する糸口を開いた(松野)。また、食品の示す多様な表面物性が食品表層の化学成分組成のみならず表面微細構造に大きく依存することを見いだし、食品素材の表面フラクタル次元の計画的修飾によって腸内管腔コレステロール、ナトリウム、変異原物質などを吸着除去する研究を進めている(矢野)。
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