研究課題/領域番号 |
01636506
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
植田 和光 京都大学, 農学部, 助手 (10151789)
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研究分担者 |
駒野 徹 京都大学, 農学部, 教授 (30026413)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 過酸化脂質 / DNA損傷 / 変異 / 酸素シジカル / 過酸化水素 / アスコルビン酸 / ベンツピレン / MDRI遺伝子 |
研究概要 |
不飽和脂肪酸の劣化産物によって引き起こされるDNA損傷を、ベンツピレン、アスコルビン酸、過酸化水素などによるDNA損傷と比較することによって、その反応機構を明らかにするとともに、これらの物質の細胞に対する変異作用を検討した。さらに食物中のこれらの有害物に対する動物細胞の防御機構を検討した。 リノレン酸メチルを37℃、空気中で自動酸化させると強いDNA損傷作用を示す物質が蓄積した。DNA損傷作用には銅などの金属イオンが必要であった。この物質は、DNAに対して一本鎖切断と熱-ピペリジン処理で鎖切断に発展する損傷の2種類のDNA損傷を引き起こした。損傷は、塩基配列に特異的に起こり、プリン残基の5'側のピリミジン残基に最も頻度高く誘導された。この損傷作用は、食品関連物質ベンツピレン、アスコルビン酸、アマドリ転移化合物および銅存在下における過酸化水素の作用と似ていた。以上の結果は、脂質過酸化反応で生じるDNA損傷物質は、強いDNA損傷作用を持つと知られているHOやO_2ではなく有機パ-オキシフリ-ラジカル(RO_2)であることを示唆した。 上記食品関連物質から生じるDNA損傷物質は、自然突然変異の100倍以上の頻度でプラスミド上のlacZ遺伝子に変異を誘導した。遺伝子の塩基配列を調べることによって変異部位を決定したところ、トランジション変異が主に誘導されていた。 ヒト正常組織から新たに単離したMDRI遺伝子が、抗癌性の植物アルカロイドを細胞外に排出することが明らかとなり、食物中の有害物の排泄にも関与している可能性が示唆された。動物培養細胞などで発現させる系を確立したので、種々の食品成分との相互作用を現在検討している。
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