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補体系による外因系血液凝固の活性化と制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01637501
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

長沢 滋治  北海道大学, 医学部, 助教授 (70029958)

研究分担者 高橋 和彦  北海道大学, 薬学部, 助手 (10113581)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード補体系 / 外因系凝固 / C4b結合性蛋白質 / プロティンS / 急性相蛋白質
研究概要

補体系は、抗体とともに異物排除にあたる血液酵素系であるが、血液凝固系とも深くかかわっていることが近年明らかになってきた。その接点の一つ補体制御因子の(4bpである。本因子はC4bに統合して補体系の活性化を制御する働きをするほかに、外因系の凝固因子であるプロティンSと結合する活性がある。プロティンSはプロティンCの補助因子として、外因系凝固を制御するが、C4bpに結合するとこの活性が失くなるため、血液凝固が亢進することになる。
昭和63年度に、我々はヒト培養肝臓細胞を用いてC4bの生合成の調節機構を検討し、C4bpの生合成がインタ-ロイキン6などの炎症性サイトカインによって亢進することを明らかにした。これは、C4bpは炎症の際に生合成が亢進する急性相蛋白質に属することを示唆した。
平成元年度は、実際に急性炎症のさいにC4bpの生合成が亢進しているのか、またプロティンSの生合成も同様に亢進するのかについて検討した。その結果、急性肺炎ではC4bp濃度が正常時の約2倍に増加し、治癒につれて正常値に戻ることが分った。また、プロティンSも急性肺炎で増加するが、この増加したプロティンSはC4bpプロティンS複合体として血中で存在することを初めて明らかにした。この増加したプロティンSはすべて不活性型複合体であることは、急性肺炎では凝固亢進傾向にあるという臨床所見とも符号する結果である。
その他、白血球表面の補体レセプタ-のCR3は凝固因子(第X因子)のレセプタ-としても働くことが最近明らかにされた。我々は、白血球のCR3の動態を解析し、フォルミルペプチドやC5aのような走化性因子による刺激でCR3の発現数が約2倍上昇することを見出した。さらに、ヒト血中にはC4bpと抗原性の類似した分子量6万の未知の蛋白質の存在することを見出し、その機能に関する研究を進めつつある。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Saeki: "Evidence that C4b-binding protein is an acute phase protein" Biochem.Biophys.Res.Communs.164. 1446-1451 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] T.Seya: "C4b-binding protein(C4bp)and a 60,000-dalton plasma protein share antigenic determinants with membrane cofactor protein(MCP)of complement" J.Immunol. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 長沢滋治: "C4b-結合蛋白質(C4bp)" 日本臨牀. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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