研究課題/領域番号 |
01638005
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
小幡 邦彦 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (60013976)
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研究分担者 |
佐武 明 新潟大学, 脳研究所, 教授 (70018589)
高坂 新一 国立精神神経センター, 神経研究所, 部長 (50112686)
川村 光毅 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (40048286)
藤沢 肇 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (60079689)
岡本 治正 東京大学, 医学部, 助教授 (40134283)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
24,500千円 (直接経費: 24,500千円)
1989年度: 24,500千円 (直接経費: 24,500千円)
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キーワード | 神経発生 / 神経成長 / 神経移植 / 組織培養 / cDNAクロ-ニング / モノクロ-ナル抗体 / 網膜視蓋路 / 小脳 |
研究概要 |
本研究は脳の発生過程において、ニュ-ロンが多様に分化し、その神経突起を一定の経路に沿って伸ばし、標的となるニュ-ロンを正しく選択してシナプス結合を形成する際の分子構造を総合的、学際的に追求するものである。本年度は代表者及び8名の分担者が、昨年度に開発された実験系を用い、これまでに発見した各種分子の構造と機能につき解析を進めた。以下に上記5名の分担者の実績を中心にして述べる。 1。細胞分化の解析(岡本)。微小培養系でも未分化の胚細胞から組織への分化が起こるが、そのためには細胞が予め集団を作っていることが必要であり、必要な細胞数は組織により異なることを見出した。また、藤田はニュ-ロンとグリアとの分化をmRNA発現によってしらべた。 2。神経経路形成に関与する分子(藤沢)。網膜視蓋路の発生にともなって出現するA5分子を発見していたが、このcDNAクロ-ニングを完成し、さらに非神経細胞に遺伝子導入を行ってA5分子を発現させると、視神経が選択的にその上を伸びることを示した。小幡らは運動神経経路に出現するM7414分子のcDNAクロ-ニングを行った。 3。移植による神経組織再構成(川村)。成熟小脳に胎児小脳を移植すると、胎児のプルキンユ細胞が成熟小脳内を胎児期と同様に移動し、シナプス結合をうけることを示した。成熟脳の可塑性が証明された。 4。神経成長促進因子の分析(高坂)。グリア細胞の培養液中には神経成長を促進する因子が出現することが知られているが、その有効成分の一つが血漿タンパク質の一種α2マクログロブリンであることを証明し、その作用機序を他の成長因子を結合固定する可能性から検討した。 5。神経特異糖脂質の構造決定(佐武)。無脊椎動物神経から分離した糖脂質がこれまで知られていなかったピルビン酸化ガラクト-スを含むことを見出した。永井、小幡はガクギリオシドの作用分布を研究した。
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