研究課題/領域番号 |
01639508
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
小松 明 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80075423)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1989年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 突然変異 / イオン・チャネル / パッチクランプ / Ca感受性Kチャネル / 人工脂質二重膜 / 二次元電気泳動 / 殺虫剤感受性 |
研究概要 |
1)パッチクランプ法による単一チャネル電流の記録:3令幼虫筋をコラゲナ-ゼ・高K液処理により得られたベシクル標本を用いて次のようなチャネルが見い出された:55pSのslope conductanceを持つCa感受性Kチャネル(ICFチャネル)、10および30pSの電圧感受性Kチャネル(IAおよびIK)、70pSの歪み感受性Kチャネル。Ca感受性Kチャネルはslo、ミュ-タント(slo/slo)で特異的に消失することから2つのCa感受性kチャネルのうちICFチャネルであると同定された。sloヘテロ接合体(slo/+)では電圧固定法によって測定された膜電流もパッチクランプ法による単一チャネル電流も野生型と変わらず、したがってslo遺伝子はICFチャネルを直接コ-ドしているというよりも、ICFチャネルの調節系ないし遺伝子発現に関与している可能性が高い。 2)人工膜へ組み込んだイオンチャネルの電流記録:ハエを丸ごとホモジナイズし、遠心して膜小胞画分を得、アゾレクチンの二重膜に組み込んで単一チャネル電流を記録した。300k/100k、40mVで10pAと2pAのKチャネル電流が記録された。 3)生化学的手法によるslo特異蛋白の分離:sloと野生型の飛翔筋をホモジナイズし、二次元電気泳動を行った。両者の泳動パタ-ンで28KDの蛋白に違い認められた。野生型ではplが5.9と6.5の蛋白がみられたのに対し、sloでは5.7であった。 4)新しいイオンチャネル・ミュ-タント作製のためのスクリ-ニング法の確立:3令幼虫を濃度の異なる殺虫剤溶液中に入れ、一定時間後の生存率を調べ、野生型と既存のイオンチャネル・ミュ-タントの殺虫剤感受性を調べた。フェニトロチオンでは野生型に比べてparaは低感受性なのに対し、レスメトリンではpara、Sh、sloともに高感受性であった。
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