• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

セロトニンによる背髄ニュ-ロンイオンチャネルの制御

研究課題

研究課題/領域番号 01641518
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

高橋 智幸  京都大学, 医学部, 講師 (40092415)

研究期間 (年度) 1989 – 1990
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード背髄 / 運動ニュ-ロン / セロトニン / Ca電流 / 環状AMP
研究概要

新生ラット背髄より厚さ120μmのスライスを作製し、顕微鏡直視下に、運動ニュ-ロンよりwhole-cell記録を行って、セロトニン誘発電流を解析した。(1)セロトニンは、運動ニュ-ロン固有の内向き整流コンダクタンス(Takahashi,1990)を増強して興奮作用を発揮することが明かとなった(Takahashi & Berger 1990)。このセロトニン作用は、I_A型受容体アゴニスト8-OHDPATにより擬似され、アンタゴニストspiperoneにより拮抗されることから、I_A型受容体を介することが示唆された。
(Takahashi & Berger,1990)。(2)セロトニンには、また運動ニュ-ロンの電位依存性Ca電流を増強する作用があることが見いだされた。この作用は、低闘値活性型のCa電流に対して特異的で、高闘値活性型Ca電流には影響を与えなかった。(Berger & Takahashi,in press)。低闘値型Ca電流は、一般にニュ-ロンの発火頻度を制御する因子の一つと考えられており、セロトニンによる低闘値Ca電流の増強は、(1)の内向き整流コンダクタンス増強作用と相まって運動ニュ-ロンの興奮を惹起すると結論された。(3)セロトニン作用を媒介する細胞内メッセンジャ-の検討を行った。二本のパッチ電極を一個の運動ニュ-ロンに適用して、片方の電極より環状AMPを細胞内投与して膜電流への作用を検討した。環状AMPは、内向き整流電流を惹起し、運動ニュ-ロン固有の内向き整流電流及びセロトニン誘発電流と同様にCsの細胞外投与により抑制された。従って、環状AMPがセロトニンの(1)の作用を媒介する可能性がある。一方、環状AMPは、低闘値Ca電流に対しては、ほとんど影響を与えなかった。従ってセロトニンの(2)の作用は環状AMP以外の細胞内メッセンジャ-に媒介すると推察される。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Takahashi: "Inward rectification in neonatal rat motoneurones." J.Physiol(Lond). 423. 47-62 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] T.Takahashi & A.J.Berger: "Direct excitation of rat spiral motoreurores by serotonin." J.Physiol(Lond). 423. 63-76 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] A.J.Berger & T.Takahashi: "Serotonin enhances a low-voltoge-activated Caliam current in rat spinal motoreurous" J.Neurosci.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 高橋智幸: "セロトニン受容体の分子生物学" 代謝. 26. 27-38 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi