研究課題/領域番号 |
01641530
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
赤池 紀生 東北大学, 医学部, 教授 (30040182)
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研究分担者 |
小山 保夫 東北大学, 医学部, 助手 (80214229)
中江 俊夫 東北大学, 医学部, 助手 (20155659)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ラット / パッチクランプ法 / 単離中枢神経細胞 / アセチルコリン / N-メチルーD-アスパラギン酸 / 受容器間の修飾 / 周令差 / 脳虚血 |
研究概要 |
幼弱(1-2週令)および感熟(8-10週令)ラットのマイネルト基底核より神経細胞を急性単離し、膜電位固定下にコリン作働性物質および興奮性アミノ酸に対する応答、加えて両者間の相互作用を検討した。wnoleーcellパッチクランプ法により単一ニュ-ロンよりイオン電流を記録した。細胞外液の交換はYチュ-ブ法を用いた。1.Aca単独で速い内向き電流と引続く外向き電流が惹起された。内向き電流はニコチンで、外向き電流はカルバコ-ルで再現された。2.Achで惹起される外向き電流は、アトロピン、ピレンゼピンとAF-DX-116により濃度依存的に阻害されIC_<50>値はそれぞれ0.01、1.25と0.29μMであった。上の1と2に関して、幼弱ラットと成熟ラットとの間に差は認められなかった。3.成熟ラットの神経細胞において、低濃度のACh(10^<-5>Mより低濃度)前処置によりNMDA(N+メチル-D-アスパラギン酸)応答が仰制され、高濃度では逆に促進された。しかし、幼弱ラットの神経細胞において、AChの修飾作用は認められなかった。AChおよびNMDAに対する安定的化学応答は周令に非依存的であったがAChとNMDA応答間の相互作用は成熟ラットの神経細胞においてのみ観られ、脳の発達との密接な関係が示唆された。またこの結果は、コリン作働性神経がNMDA応答を修飾し間接的にシナプスの可塑性や脳虚血時の興奮性アミノ酸による神経毒性に関与していることを示していると思われる。
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