研究課題/領域番号 |
01643004
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中井 信之 名古屋大学, 理学部, 教授 (40022529)
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研究分担者 |
中村 俊夫 名古屋大学, アイソトープ総合センター, 教務職員 (10135387)
小林 紘一 東京大学, 原子力研究総合センター, 助手 (70108637)
南川 雅男 三菱化成生命科学研究所, 主任研究員
小城 春雄 北海道大学, 水産学部, 助教授 (70113537)
杉山 達夫 名古屋大学, 農学部, 教授 (50023453)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1989年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
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キーワード | 縄文人 / 食性分析 / 食資源生態系 / コラーゲン / 古人骨 / 窒守・炭素安定同位体 / 加速器質量分析 / 放射性炭素年代測定 |
研究概要 |
初年度は、主に日本列島の出土人骨・動植物の年代測定・食性分析、及びこれらの解析や評価に必要な基礎試料の収集と研究、加速器質量分析による年代測助の試料調製法の規格化・^<14>C測定の自動化を推進した。 1.人骨・動物の放射性炭素年代測定と窒素・炭素安定同位体による食性解析……古人骨からの抽出蛋白質コラーゲンと資源生物の約400試料の^<13>C・^<15>Nの分析、及びこれらの古人骨コラーゲンのうち40試料の^<14>C年代測定を行なった。その結果、北海道の縄文人は6,000年BP頃から一貫して海産物を主要食物としていたこと、本州縄文人は居住環境によって地域食資源生態系に適合した海・陸産物の両者を複合利用していたことが判明した。 2.食資源の収集とその^<13>C・^<15>N組成……食性解析の基礎資料としての同位体組成を検討する目的で試料の収集と同位体分析用の蛋白質の抽出を行なった。動物試料は、北太平洋と沿海陸地より現生の底魚類・海鳥類・海産哺乳動物・陸上哺乳動物を採集し、35種類150個体の分類と蛋白質の抽出・精製を終了した。植物試料は遺跡出土の3,000〜4,000年BPのドングリ類10試料とヒヨウタン1試料、現世のドングリ類を日本列島の7地点で約100試料採集し、蛋白質の抽出を終了した。これらの同位体分析は大半終了し、継続中である。 3.ナウマンゾウ・マンモスゾウの^<14>C年代測定……日本列島各地より化石牙を18試料収集し、年代測定を行なった。その結果、22,000〜48,000年BPがえられ、この約25,000年の間は日本列島と大陸の間に陸路による動物(従って人類も)の交流があったことが実証された。 4.加速器^<14>C年代測定の能率化……人骨コラーゲンの真空ガラス封管中での加熱炭化法を開発し、迅速試料調製法を実用化した。^<14>C測定に関しては、加速器入射イオン分析系の半自動化を完成し測定効率を向上した。
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