研究課題/領域番号 |
01644011
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
原 宏 千葉工業大学, 工学部, 教授 (10011157)
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研究分担者 |
永田 俊郎 川鉄鉱業(株), 技術研究所, 掛長
野口 和夫 千葉工業大学, 工学部, 助手 (20083850)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
1989年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
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キーワード | YBCO超伝導膜 / 磁化率測定法(薄膜) / 超伝導体積比(薄膜) |
研究概要 |
本年度納入の対向ターゲット方式のスパッタ装置を用いて、YBCO膜の作成を試みた。本装置を用いて目下のところTc〜85K、△Tc〜6K程度の成績を得ることができた。ただし目下の狙いは本装置の再現性を確立することであり、Y:B:Cのモル比は原料調合段階で1:2.2:3.8に固定し、基板温度700℃、アニール温度550℃(2時間)、スパッタ雰囲気Ar:O_2=9:1(0.1 Torr)などプロセス上の変数はすべて固定した。しかし得られる膜の特性(RvsT)は必ずしも一定しなかった。これはSEMによる表面観察によっても裏づけられた。その原因は基板の温度管理が不十分であることが最大の原因であることは確かである。そこでき基板加熱方式を現在の赤外線焦点系による方式からヒーターによるシールド形赤外非焦点系に交換する作業を進めている。上記の通り原料比や各種プロセス変数の最適化は一切行っていないから、この加熱方式が安定に動作すれば、最適化を可能な限りはやく進めたい。 一方試料の超伝導体積比は膜質評価の大きな要素である。このためには磁化率測定が基本であるが、低周波交流による簡易方式を変成比ブリッジによって実現可能かどうかを仔細に検討し、Yesの答えが得られた。よって目下その実現につとめている。10mm×5mm程度の厚さ1um以下の試料を1kHz以下で複素磁化率を測定できるようにしたい。 膜質評価としては目下本学内ではRvsT特性、SEMによる表面観察および、EPMAによる組成分析が可能であるが、これに磁化率測定を加えることになる。これらで良い成績が得られた試料はXRD、RHEEDなど結晶性に関するデータを外部に依頼する。我々が試したいことは、上記最適化の他、O_2の基板吹き付けの効果、紫外線照射効果などであるがO_2に替わるガスによる超伝導性の変調が最終的な目標である。
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