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海洋上に発達する縦渦による大気中への湿度取り込み機構

研究課題

研究課題/領域番号 01646506
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

小濱 泰昭  東北大学, 工学部, 助教授 (60006202)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード湿度取り込み機構 / 縦渦 / 日本海気候 / 大雪 / 3次元境界層
研究概要

これまで長年にわたり行ってきた工学上重要な3次元境界層の乱流遷移に関する知識を気象学に応用する試みを行った。すなわち、冬の日本海上に達するすじ雲と日本海側に降大雪との関連を探る目的で風洞実験を行った。すじ雲は、日本海を暖流が北上し、その海面上に北西シベリア上空より寒気が流入するために浮力不安定が発生し、それが主原因で発生する縦渦の存在を示していると考えられる。この渦運動により大量の水蒸気が大気中に取り込まれる結果日本海側に大雪をもたらす、という仮設のもと温水平面モデルを風洞に設置、流れの可視化、水蒸気密度分布および温度分布などの測定を行った。その結果、一定の条件のもとで温水平面上に組織的縦渦が発生し、その縦渦が存在する範囲で水蒸気密度は完全乱流状態に比べておよそ3倍に増加し、表面気流温度も50%程増加することが判明した。このことは、縦渦の旋回運動が空気主流中の低蒸気密度、低温度の空気を温水面上の絶えず運び、と同時に温水面上の高蒸気密度、高温度の空気を主流中に運び去る役目をしていることを意味する。つまり、表面上に発達する縦渦が湿度の取り込み機構に明らかに貢献していることを示したことになる。更に、縦渦の成長過程で2次不安定波の発生がみられることも明らかにしたが、この2次不安定波が湿度取り込みにどのような役割を果たしているのかは解っていない。以上の結果をふまえて、今後より定量的なデ-タを得られる実験を計画し、気象学上の大雪のメカニズムとどのように関連づけられるかなどを検討していゆきたいと思っている。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Kohama,F.Ohta and K.Segawa: "Development and Interuction of Instabilities in the Crossflow Fild" IUTAM Proc.Third Symposium on Laminar Tubulent Transition,Toulouse,France.,Springer Verlag. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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