研究課題/領域番号 |
01647512
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
大田 陸夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30026124)
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研究分担者 |
福永 二郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 講師 (80027797)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 貫入式粘度計 / 粘度 / ビ-ム曲げ法 / 石英ガラス / B_2O_3ガラス / ビッカ-ス硬度 / 失透 / SiO_2-Li_zO-Na_2O系 |
研究概要 |
粘度測定法をまず確立したら(1966)の開発した貫入式粘度計はステンレス鋼製の貫入チップ(直径mm)、荷重1〜2000gで作動し、可測粘度域は10^5〜10^<10>PaSの範囲であった。本研究では、2通りの手段を用いて可測粘度域を広げた。ひとつは、貫入チップを直径5mm、長1cmのSSAアルミナ保護管とすることで、耐熱性を上げると共に、可測粘度域を10^3〜10^9PaSまで広げることに成功した。アルミナチップは交換可能である。P=1mm貫入の時間tと粘度τの対数プロットをB_2O_3ガラスを利用して作成し、検量線とした。最低粘度域における最小荷重を10gとすることが可能であり、従来の貫入計の精度が大幅に上昇した。上限の可測粘度域を上げるために、板曲げ法の原理を用いた、寸法が板状(厚さ2mm、巾1cm、長さ5cm)のガラス試料をアルミナ保護管の上に乗せ、直径5mmのSSA保護棒の丸い先を試料につけて、荷重Wによって変形させる。昇温(3℃/min)させながら、変位を記録計に記録し、変位速度を求めた。Wは10〜2000gの範囲で可変であり、粘度は10^4〜10^<12>PaSで測定可能である。はじめに2000gの荷重をかけて昇温と共に荷重は順次減らしてゆく。1600℃までの粘度が測定できた。石英ガラスを標準物質とした検量線法(粘度-変形速度)を採用している。 高粘度域のガラスを貫入式粘度計で測定するとき、微小硬度計による硬度の測定と類似しているので、2SiO_2-Li_xONa_2O系のガラスについて、粘度と硬度の組成依存性を比較した。Li_2OをNa_2Oで置換したとき、粘度は上記2つの粘度計による測定(10^3〜10^<12>PaS)では、いずれも中間組成で極小となった。これに反し室温のビッカ-ス硬度は中間組成で極大となった。この原因は、高温と低温での密度の温度変化および充てん度が中間組成で大きいからであると考えた。中間組成は失透しにくいので中高粘度の測定が可能であったが、他の組成は失透しやすい。
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